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私の人生を変えたゲーム②

「大神」という、アクションRPGゲームです。発売は2006年4月20日、今日でちょうど発売18周年になります。

これは私の元友人がプレイしていて、口コミを聞いてもとても面白いと聞いていて、品薄でしたがたまたま運よく買えたので、早速始めてみました。

一応、RPGの括りにはなるらしいのですが、アクションの要素がかなり強く、アクションゲームに苦手意識バリバリだった私は何度もつまづき、攻略本やサイトもあったものの、何度も首を傾げつつ、物語を進め、一応、エンディングを見ることはかないました。

物語は、神木村という小さな集落の村にある、忌まわしい習慣があるというところから始まります。村はずれの祠に住むヤマタノオロチに、祭の夜、若い娘を捧げなければならないという風習がありました。

祭が近づくと、村をウロウロする白野威(シラヌイ)と呼ばれる狼がおり、村の者たちはオロチの使いだと気味悪がりました。そんなある日、生贄に、村一番の美人イザナミが選ばれました。

イザナミに恋焦がれていた村一番の剣士・イザナギはこれに怒り、オロチを退治にいくと出かけていきました。

けどオロチと対峙しても、イザナギはオロチの体に傷ひとつつけられず、万策つき果てたかと思ったその時、村の者たちが忌み嫌っていた白野威がイザナギの前に立ちはだかりました。

白野威はオロチと互角に渡りあいます。オロチが火を吐けば、不思議な風が吹いてそれを押し返し、オロチが牙を剥けば、白野威の前に突然、大木が生えそれを遮り、なんとも不思議な光景でした。

そんな白野威もオロチの毒がまわり、全身は血だらけ、息も絶え絶え、それでも白野威が力いっぱい吠えると、暗雲が消え、月夜が光りだし、イザナギの剣は金色の輝きをまとい、オロチに猛然と斬りかかり、オロチをどうにか退治することに成功します。

イザナギは白野威を抱え村に帰り、村の長老が優しく頭を撫でてやると、白野威は小さく「ワン」と鳴き、息を引き取りました。以後、神木村には、白野威の像が祀られ、月日が流れました。

300年ほど経ったある日、旅絵師のコロポックル・イッスンが、神木村に立ち寄り、木の花の精・サクヤの胸元で昼寝をしていたところ(サクヤからは玉虫と呼ばれるイッスン)サクヤも世の中で禍々しいことが起こっていて、白野威に助けを求めるべく、白野威を復活させます。

白野威は一見、間抜けな風貌ですが、サクヤは「天照る神」と呼び、白野威はアマテラス大神ということがわかります。スキあらば寝てしまうので、イッスンはしょうがねえなあと言いつつ、アマテラスを「アマ公」と呼び(イッスンはとてもお口が悪いです)アマ公の世話を焼きます。イッスンはプレイヤーにとってのナビゲーターなので、こちらもイッスンがいなければ話になりません(笑)

アマ公は、真っ白な体に真紅の隈取をしています。不思議な力を持っているものの、封印されてから300年も経っていて、持っていた力が失なわれているので、旅をして、その道すがら、持っていた力を少しずつ取り戻していきます。

花を咲かせたり、敵を斬ったり、炎、吹雪、雷、壊れたものを直したり、水、風、霧、水の上に蓮の花を咲かせたり、太陽を描いたり、花火を出したり、垂直な壁でも登れたりと、これらの「筆しらべ」という技を駆使して、物語を進めていくことになります。

ですがやはりゲームですので、物語が進むにつれ、敵も手ごわくなりますし、ダンジョンも、ミニゲームも、難易度が高くなります。これが、アクションが苦手な私にはかなりつらかったです(笑)

武器ももちろんあります。鏡、勾玉、剣の三種類で、表と裏、どちらに装備するかで効果も変わってくるので、この発想は非常に斬新だと思ったところです。

旅する道で、いろんな出会い、別れがあります。陰陽師ウシワカ、中途半端な英語をしゃべります(笑)出会ってすぐ、刀を抜きます。愛刀は「ピロウトーク」ウシワカはいつも去り際、意味深なひと言を残していきますが、これがやはりのちのちの冒険のヒントになります。

やはり、最初の目的としては、ヤマタノオロチを退治することですが、最終的には「常闇の皇」という正体不明のラスボスと対戦することになります。※ちなみに、皇(すめらぎ)という言葉は、あまりいい意味を持たないようです。

ミニゲームとして、カジキを釣ったり、カイポクと走り競争したり、スリの銀次を追いかけたりといろいろあります。私はなんとか、カジキは釣れましたし、スリの銀次も捕まえられましたが、カイポクレースは一度も勝てたことがありませんでした(泣)
カイポクレースは、コースも難しく、障害物を避けるのもかなり難しく、道を覚えるのが絶望的に苦手で、方向感覚も乏しい私には無理すぎました…(泣)YouTubeに、神がかって上手い方が、いとも簡単にカイポクをぶっちぎってゴールしている動画をあげていました。どうやるのか教えてください(土下座)

まあ、ミニゲームは、クリアしてもしなくても良いですし、クリアできれば、筆しらべのグレードがあがったり、武器がもらえたりすることがあるので、クリアできる自信のある方はトライするのもよろしいかと。

全体的に、ゲームの難易度としては低く設定してあったそうですが、私にはとても難易度が高く「イージーモードにしてよぉ!」と、半泣き顔で、何度も心の中で叫んだものです。(そんな私がクリアできたということは、やはり難易度が低かったのでしょう笑)

どのダンジョンもつらかったですが、とりわけしんどいと思ったのがイリワク神殿でした。上下する蜘蛛を、筆しらべで氷づけにしてつたい渡っていかなくてはならず、私は何度もここでつまづき、軽く10時間以上はかかったはずです(笑)

イリワク神殿で待ち構えるは、双魔神(フクロウの懐中時計のような見た目)こいつを倒すには、変身したオキクルミ(カムイ族の剣士)を掴んで、弓の要領で放てと言われましたが、私はぶきっちょなので、どうやってもできず、万策尽き果て、半ばやけくそで、大破魔札を使ってみました。するとダメージゲージが少し減り、たくさん持っていたので、これでいけると、大破魔札を使えるだけ使い、なんとか撃破できました。

ちなみにイッスンも剣を持って旅しております。電光丸という自慢の刀らしいです。「オイラの電光丸は、獲物を何度も逃がすほどナマクラじゃないぜェ?」と、イッスンもかなり喧嘩っ早いです。私と同じだねイッスン!(笑)

鬼が島も相当辛かったですが、イリワク神殿はもう、お口がへの字になってしまいます、大神をプレイしなくなって久しいですが。
キャラデザが死ぬほど美しいです。旅の途中、「賽の芽」と呼ばれる枯れ樹があり、筆しらべで花を咲かせてやると、見事な桜が咲き、辺りを覆っていた汚い水、枯れた草花は息を吹き返します。その光景は私の語彙では表現できませんが、あの光景は是非、実際にプレイして見ていただきたいと思います。

アクション要素が強いゲームのためか、アマ公、イッスンだけでなく、他のキャラたちのアクションもかなり生き生きしていて、とてもカッコ良いです。

取りまくキャラも、敵味方どちらも、魅力的なキャラがいっぱいです。鬼ヶ島にいた味美ちゃんもオネエキャラでかわいいし、鬼ヶ島で会う疾飛丸という、お札の見た目をしたキャラがお気に入りです。門番の役目をしていますが、アマ公と競いたがり「旦那、串刺シトカ平気デスカイ?」(平気なわけない)など無茶苦茶なことを言ってきたり、結局、鬼ヶ島のてっぺんまでくると、疾飛丸に勝つということになるのですが、敵キャラなのに、とても男気に溢れていてカッコいいです。お口はイッスン同様、かなり悪いですが、潔く負けを認め、門番としての資格はないと言って、小さな花を咲かせて消えてしまいます。あれは本当に、何度プレイしていても、展開がわかっていても、ジンときます。

やはり敵キャラ・答選坊。ぬりかべみたいな見た目で、武器で斬ろうが筆しらべで一斬しようが全く効きませんが、弱点を筆で突けば倒せます。倒れるとき「アタァッツ!?」と、北斗の拳のような雄叫びをあげていきます(笑)鬼ヶ島ではかなり、答選坊が厄介で、6か所当てないといけなくて、場所を間違うともちろんダメ、その場所を覚えられず、携帯で動画を撮り、確認しながらやっと通過できました。答選坊は、本当に厄介でした(大事なことなので二度)

大神は、同人でもかなり大きなジャンルになり、大規模なオンリーイベントが催され、入場制限があったほど盛況で(私ももちろん行きました)たくさんの薄い本を買ってホクホクしたものです(^^)

あれから18年も経つのは信じられないですが、エンディングはとても感慨深かったですし、イッスンはお口は悪いし面食いでスケベですがとても良い子ですし、アマ公の最高の相棒です。(ちなみにイッスンは、名前を覚えるのが苦手なのか、覚える気がないのか、あだ名で呼ぶ率が高いです。乙姫さまを「ワカメ姉」ツヅラオを「ボイン姉」等)

ちなみに、白野威がやはり一緒に旅をしていたのはコロポックル、イッシャクといい、イッスンのおじいちゃんです。旅の途中で、白野威&イッシャク(この頃はまだイッシャクも現在のイッスンぐらい若かった)とも出会えます。

イッスンは、天道太子という称号を得たようです。イッスンはとてもいいことを言っています。しょっちゅう神だのみもよくないが、たまには神様に手を合わせて感謝するぐらいの気持ちはあっていいと。その通りですね。

このゲーム、台詞まわしもとても素敵です。ヤマタノオロチと対峙する時「久シブリダナ、我ヲ封ジタ、タカマガハラ ノ 野良狼ヨ、石ノ中ニモ300年カ…黴臭クモ ナロウモノダ!」等、そしてあの動きのカッコよさ、グラフィックの美しさ、このゲームの制作チームは、どんな精鋭が揃っているのでしょう?

アクションは苦手ですが、続編が出るなら、絶対買います!頑張ってクリアします!アマ公が、ウシワカと一緒に、高天原に行ったあとの話とかどうでしょうかカプコン様?

ちなみに「画竜点睛を欠く」という言葉の意味は、このゲームで知ったものです。解らない方はググってください。

平原綾香さんの歌うEDテーマ「RESET」もとてもいい曲で、ゲームのために書き下ろしたそうで、EDと相まって、とてもジンときます。平原さんのアルバム「4つのL」に収録されていますので、ご興味のある方は是非!

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