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I goota believe!

私の大好きなゲームに「パラッパラッパー」があります。
当時としては珍しい音ゲーで、発売されたのはwikiで調べたら1996年発売とありました。
私がPSで初めて買ったソフトです。

というか、ジャケ買いしたという言い方の方が正しいです。
まずパっと見たとき、明るく、色遣いもポップで、いかにも楽しそうな雰囲気で、私はその場でPSとソフトをレジに持っていき、その日からゲームを始めました。

主人公パラッパは、犬の男の子、どこにでもいる普通の男の子です。憧れの女の子、サニーちゃんという子がいて、その他友達もいて、毎日、色んなことに挑戦します。

パラッパの口癖は「I goota believe!(ぼくならできるさ!)」で、その精神で何でも乗り切ろうとします。無理がありすぎるでしょう…(笑)

カッコいいヒーローになりたい!と思えば、カンフーを習いに行き、友達とドライブしたいと思えば、免許を取るべく、教習所へ通って免許を取りますし、壊してしまったパパの車を弁償すべく、フリマでバイトしてお金を稼ぎ、サニーちゃんのお誕生日にとケーキ作りに挑戦したりと、ラップで全て切り抜けます。

車の免許を取ってわずか10分で、パパの車を奪うように借り、当然のように壊してしまいます。車はあと59回ローンが残っているらしく、こういう演出が要所要所に施され、クスっと笑えて、とてもコミカルで可愛らしい演出にほっこりさせられます。

食べすぎでお腹を壊し、下腹本能寺(お察しください)になり、トイレをなんとか借りようと冷や汗をかきながら、やはりラップで切り抜け、ラストはサニーちゃんを連れ、ライブハウスへ行き、それまでお世話になった先生たちとラップ&ミュージックでステージに立ち、大盛り上がりでエンディングです。

カンフーを教えてくれたのはタマネギ先生、教習所の先生はカモシカ先生、フリマのバイトをさせてくれたのはカメレオンのおじさん、ケーキの作り方を教えてくれたのはテレビの向こうにいるニワトリ先生。どれも個性派揃いです。

パラッパをとり巻く友達は、サニーちゃん(お花の女の子)、PJベリー(クマの男の子で、普段は食いしん坊ですが、ライブハウスでDJなどやらせたらカッコいい)、ケイティ・キャット(とてもおしゃれで垢ぬけた、ネコキャラの女の子、ダンスが上手い)と、やはり友達たちも個性派ばかりです。とりわけ、サニーちゃんに憧れているので、サニーちゃんの前では、いい格好をしていたいみたいです。

世界観は、とても明るく、カラフルでポップ、キャラ一人、誰をとっても、個性的で、それぞれ魅力があって、背景も服飾も、全く手抜きがなく、大変に特徴的で、キャラデザをしたのはロドニー・アラン・グリーンブラットというイラストレーターさんですが、パっと見れば「あ、これ、ロドニーさんの絵だ!」とはっきりわかるような強烈な個性です。

私は初めて、パラッパのジャケットを見たとき、衝撃を受けたものです。
まさしく、私の理想とする世界観がそこにポンとあったからです。
私が描きたい絵は、細かく精巧で、一部のスキもないような美しい絵ではなく、見ている人が明るく楽しい気分になれるような、まさにパラッパの世界に広がるような絵が描きたいし、その気持ちは今でも変わりません。

なんとかロドニー氏に近づきたい、近づくとはいかなくとも、私が表現できる、明るく楽しい世界を造りだしたい、皆で楽しいねとわくわくし、笑顔になれるような絵を描きたい、そう思いながら創作活動をしてきました。

ロドニー氏は、パラッパの後に出た音ゲー「ウンジャマラミー」のキャラデザもしており、PUFFYの大貫亜美さんが作った絵本「サンダーバニー」のキャラデザもしています。やはりパっと見て、ロドニー氏のものだとすぐわかりました。

パラッパのゲーム内容に関して言えば、私は音ゲーに不向きなことがよくわかりました(笑)
ゲームは、ラップのリズムと、指示されたボタンをそのタイミングで押さなくてはならず、判定がかなりシビアで、ほんの少しでもタイミングがずれると、評価はすぐBADになりますし、もっと悪いとAUFULになり、さらに悪いとやり直しになってしまいます。

基本がラップミュージックなので、どのステージもとても軽快でテンポもよく、ご機嫌な曲調で、終始、プレイヤーを暗い気持ちにさせることはないと思います。

私は最初のカンフーのステージからつまづき、タマネギ先生は次第に不機嫌になり、寝そべってしまい、あげく「もっかい。」とダメ出ししてくる始末で、私は「言われた通りにやったのに!?」と納得がいかないまま、それでもなんとかクリアを目指そうと何度もやり直し、ゲームそのものはエンディングを見ることができました。

私の感想として、最初のカンフー、ケーキ作り、トイレのステージが難しかったかなと思います。教習所、フリマ、ラストのラップステージは、わりと難なくいけた記憶があります。

タマネギ先生は、プレイが悪いとだんだん不機嫌になり、しまいには寝そべってしまい、最悪「もっかい。」と。

ケーキ作りはニワトリ先生がテレビの向こうにいるのに、何故かテレビから出てきてパラッパのそばにやってきて、顔を真っ赤にして怒り、しまいにはタマゴを生みます(笑)

トイレのステージは、歴代の先生たちがやはりトイレの列に並んでおり、失敗すると…まあ、そういう形になったのでしょうね(笑)

ラストのラップステージは、始まりがどなたかの歌で始まるのですが、歌ってたのはロドニー氏ご自身だったのを後に知りました。
サニーちゃんをお迎えに、車で行くのですが、サニーちゃんのパパが立っており、パラッパに門限を守るよう言いつけ、パラッパは「御意」のようなポーズで約束します。

サニーちゃんはライブハウスへ出かける前、お洋服選びをしていますが、クロゼットにずらっと並んだどの服も、いつもの薄紫と濃紫のボーダーのワンピースで、私は内心「かりあげ君じゃないんだから!」とツッコミましたが、こういう演出も凝ってて可愛らしく、ゲームそのものは難しかったけど、このゲームに出会えて良かったと今でも思ってます。

ちなみに、パラッパの後に発売された「ウンジャマラミー」を買わなかったのは、私に音ゲーのセンスがないことがよくわかっていたので、あえて手を出しませんでした(笑)

その後、ロドニー氏の展覧会があれば行きましたし、グッズがあれば買っていました。サンダーバニーも絵本を持っていたはずですが、何故か見つからないので、これに関しては諦めるしかないと思っています。

ロドニー氏について言えば、公式サイトもあり、少しですがパラッパのグッズもあります。全盛期ほどの数ではないですが。

ちなみに今、私が持っているパラッパのグッズは、メルカリでようやく見つけた、どなたかの使いかけの小さいメモ帳のみです。他はありません。
それでもなんとか現存している貴重なグッズには違いないので、大事にしますが、やはり今でも、パラッパのグッズが欲しいです。

今でも、パラッパの画集が出ないかなとわずかな望みを持ち、ロドニー氏の展覧会がないかな、そしてこういう絵を描けるようになりたいなと、ロドニー氏のような絵を描く目標は捨てていません。

という訳で、音ゲーは難しいですね(笑)


ぼくならできるさ!




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