不健全バンザイ-2023年1月19日

水曜日のダウンタウン | TVer

水曜日のダウンタウンの、負け残りタバコ我慢対決という企画が面白かった。

一日1箱以上吸うほどの愛煙家たちが、タバコを我慢しながらゲームに挑戦。勝者1名だけがタバコを吸えて、最後まで負け残ると一週間禁煙しなければいけないというルール。

しかもゲームは一時間にひとつしか開催されないため、タバコが吸えないストレスがはっきりと参加者の顔や態度に現れてくる。テレビではひょうきんな芸人たちが、揃いも揃ってガチの顔をしてるのだから面白い。

ゲームの内容もこの番組らしく性格の悪いものばかりで、特に妨害ありのドミノ対決では相手が並べたドミノを壊そうとほうぼうで牌が飛び交い、カミナリまなぶがきしたかの高野に「誰だてめぇ。殺すぞ」とブチ切れる傍らで、トムブラウンみちおが苦しみながら「仲良くしようよ」と叫び続けるという、阿鼻叫喚の光景だった。

その分、ゲームに勝利したあとの一服は格別らしく、パンサー尾形なんかは煙を吸った瞬間に全身を恍惚に震わせながら目をバッキバキに見開いて、ほぼガンギマリの状態になっていたのが面白かった。それほどじゃなくても他のプレイヤーも皆、至福の表情を浮かべながら紫煙を吐いていた。

自分はタバコを吸わない。正確には付き合いやお酒を飲んでるときなどにカッコつけで吸うことはあるが、「タバコが吸いたくてたまらない」と思ったことは一度もない。

だからこそ、この企画で数時間ぶりにタバコを吸えた人たちの狂喜と悦楽の顔を見て、むしろその気持ちを味わいたいがためにタバコにハマりたい欲が芽生えた。禁煙のツラさを味わい、そしてその呪縛から解放されたとき、どれほどの悦びを得られるのかが知りたいなと思う。

それにしても最近はタバコだったり麻雀だったりパチンコだったり競馬だったり、あまりイメージの良くなかったものにスポットが当たるようになって、とても良い風潮だ。不健全なものを淘汰して無菌室みたいな世の中にしよう！みたいな流れがとても嫌なので、これからは（これからも？）不健全なものをどんどんフィーチャーしてほしい。これは俺のわがまま。