日付を指し示す日本語の曖昧性―2021年12月12日

※エピソードの一部を脚色・省略してお送りします。

月曜日、友人からこのようなLINEが来た。

「来週の日曜日、遊ぼうよ」

その日、予定がなかったので私は何も考えず「いいよ」と返した。すると既読がつき、

「オッケー!じゃあ11時に○○集合ね」

私はスタンプで了解と伝え、LINEを閉じた。ちゃんとした人間なのでスケジュール表にも「☓☓と遊ぶ。11時○○集合」と書き込んだ。

さて、一見何の変哲もない会話だが、察しのいいあなたならお気付きであろう、実は私と友人との間には大きな認識の違いがあったのだ。

"来週の日曜日"

月曜日に送られてきたこの文言を、私は13日後の日曜日、つまり次の次の日曜日と解釈した。

だが友人はこれを6日後の日曜日、つまり次の日曜日という意味で送っていたのである。

結果、私は前日の友人からの「明日よろしくね!」というリマインド連絡に"えっ!?"と驚愕。家の掃除やら買い物やらをしようと思っていたその予定はすべて狂ってしまったが、まあ、これはどうでもいい話だ。

さて、もしあなたが月曜日に「来週の日曜日遊ぼう」と言われたら、これをいつと解釈するだろうか。

難しいのは、次の日曜日でも次の次の日曜日でも、考え方次第ではどちらも正しい、ということだ。

私の考えはこうだった。次の日曜日なら『今度の』とか『今週の』という言い方をするはずだ。わざわざ来週の、と表現したということは、次の次の日曜日に違いない……と。

ただ友人の表現も正しい。なぜなら一週間は日曜日から始まる。カレンダーで見れば6日後の日曜日は「行」が変わっている、つまり週をまたいだ歴とした"来週"なのだ。

むろん一番悪いのは「ちなみに来週の日曜日って△△日のこと?」と質問しなかった私なので友人に責任はないし、そもそも単なる笑い話として書いているのでそう受け取ってもらえると幸いです。

ただ、こういった"日付を指し示す日本語の曖昧性"に時おり悩まされることがある。

いちばん多いのが、深夜アニメの告知などで見る「月曜日の深夜25時放送開始」というような表現。

どの番組でも平然と使っているが、これだって下記の2パターンが考えられてしまう。

・夜の12時を超えても月曜日と表記するパターン(正確には火曜日)

・夜の12時を超えて日曜日から月曜日に切り替わったあとの1時間後(正確にも月曜日)

経験則から前者の方が多いので、何となく月曜日が終わろうとしている(正確にはすでに終わっている)真夜中にテレビの前に待機しているが、いつ裏切られるか分からない。

こういった時間の表記にも、「"来週"とは土曜日が24時を超えたときから、その週の土曜日の23時59分までの間の期間のこと」というような、全国民がこれに従わなければいけない規格のようなものはないのだろうか。

もしすでにあったとしたら、全然人口に膾炙していないので、政府だか専門機関だかはそれを全国民に浸透させてほしい。それを切に祈ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?