ヤマガオススメ――2024年8月27日

雑誌『BRUTUS』のホラー特集を読んでいる。ホラー作家や怪談師などの方々が語る「本当に怖いと思うもの」、という特集が面白い。それは特定のホラーコンテンツだったりもするし、暗闇を切り取る窓だったり古めかしいVHSだったり、はたまたキノコだったりする。幼少期に見たもの・体験したことが原因となるケースが多いようだ。

自分が怖いと思うものは「布団から足を出すこと」と「着ぐるみ」。それもやはり幼少期の記憶が影を落としている。

「布団から足を出すこと」は、偶然テレビで見た映画か、心霊番組の再現ドラマが発端となっている。敷布団の上で横になっている女性が、掛け布団から足を出していたら、突然その足を何者かに掴まれて、カーテンの奥に引きずり込まれるという映像。それがトラウマとなり、未だに寝る時は、頭以外の全身を布団で完全に覆わないと、怖くて眠れない。

「着ぐるみ」については単純明快だ。デカすぎる。いかに姿がドラえもんだったりミッキーマウスだったりしたところで、3歳児からしたら巨大な物体が二足歩行で蠢いているようにしか見えない。楽しいはずの遊園地や街のイベントにそんな怪物がいたら、チビってもおかしくないだろう。

それに往々にして着ぐるみは頭部が胴体より大きい。そうした方が遠くから目立つというのもあるし、単純に■■■の都合(夢を壊すため検閲)だから仕方ない部分はある。ただ、そういう「限りなく人体に近いけど、少し、でも明らかにおかしい」というものに根源的な恐怖を感じるようだ。

そこから派生して、YouTubeのサムネで、動画内の出演者のリアクションを持ってくる際、そのままだと見にくいから、顔面だけ少し拡大して胴体に引っ付ける加工をされるときがあるけど、それも結構怖かったりする。

↑こういうの

あまりの怖さに卓上調味料を全部倒してしまいました。


何か急に休みたくなったので、今週金曜日に有給を取った。何か急に休みたくなったという理由で休めるのは、弊社の数少ない良さのひとつだ。

映画館に行ったり、服を買いに行ったりしようかなと考えてもいるが、それと同じぐらいの割合で「旅行でも行きたいな」とも考えている。だから今日の帰りの電車の中で、ずっと旅行プランを練っていた。

最初の方は楽しかった。夏の北海道行ったことないから行ってみようかな。香川でうどんを食べまくるのもいいな。大阪に行って、数年前に住んでたところを久しぶりに歩くのもアリかもしれない云々。夢は膨らみ、恵みの雨が降り注いでいた。

でも細部を詰めようとすると、どうしても交通費だったり移動時間といった現実を直視しなければならない。するとだんだん、「面倒くさいからいいや」という気持ちが強まってくる。なんだコイツ。果たして旅行の計画は尻切れトンボのまま、押入れの奥に放り込まれた。夢は霧消し、乾いた大地はひび割れる。

代わりに、数年ぶりに登山でも始めようという気になってきた。最近太ってきたし、ダイエットも兼ねて。

また一瞬の奮起で終わってはいけないから、家に帰ってキュウリの漬物を食べながら『ヤマノススメ』を見た。倉上ひなた(フルネームを覚えているのは俺ぐらいのものだ)の友達思いな性格に泣きそうになりながらも、計画通り、登山欲はいやが上にも高まった。

木曜日の仕事終わり、モンベルかワークマンにでも行って登山用品を買い揃えよう。そして金曜日に筑波山にでも登りに行こうかな。

と思って天気予報を見たらずっと雨でやんの。ムキーッ。家でネトフリでも観ます。

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