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おまけ.txt 濾過の話

こんばん湧水

今回の記事は上槽(じょうそう・お酒しぼり工程)以降の濾過や検酒についてでした。
2記事ありますのよ。こちらは上巻として下巻をお楽しみに。

今回は濾過とかそこらへんの話ですが、無濾過が良いのか加水火入が良いのかの論議は下巻です。活性炭なんかも出てくるんですが、摂陽落穂集からSF濾過まで歴史が意外とあるもんですね。

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普段こんな事してるよー的な事をさっくりさっくり。検酒なんて面白いですよ。お酒が瓶詰されてずらずらーと流れてくるんですが、これをね、一瞬の間に1mmに満たないゴミのあるなしを判断するわけです。
だいたい1本の酒に掛けられる時間は3秒 2秒もない場合もありますね。その間にゴミを検出できんの?と思うかも知れませんが、慣れると出来るもんなんですねー

日本酒って8割くらいの水と2割のアルコールとちょっとした糖で出来ているんですが、こいつらは比重が違うんですね。なので、混ぜるともやややーんとします。そのもやややーんの中に気泡やゴミが混じります。気泡は一定のスピードで浮かんだり瓶内の酒の流れに乗るんですが、ゴミは乗れないんですよ。なんというか、ノリが違う。なんて言うんだろフロウが、メロウが、ビーツが...んー、とりあえずなんか流れに乗れないのがいて、それを視認したらゴミかな?と確認するわけです。これが人間の目で意外とわかるものなんです。凄いねー!テクノロジーが凄いという時代ですが、月に17万円くらい掛かる人間というなんでもやる機械も負けてられませんよ。

あとはそうね、SFかな。フィクションじゃないよ。
使った事あります?普通の人はないと思いますが、酒蔵に勤めてる人でも、半分くらいかな。ついったには酒蔵に勤めている・いたという人が数人いて、こういう人らが「あるあるw」と楽しめるメディアが醸造協会誌以外にあると楽しいよねという気持ちでこういう情報を出してます。そもそも醸造協会誌もそこまで面白い(ファニーな)ものでは無いんですが。インタレスティングではあるね。

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イラストは...ちょっと手抜きですね...
もう暑くてやる気が無かった時期で、編集部にごめんしたら返ってきて(
塗りミスもあったりして流石にダメだなと思ったんで、修正しました。ごめんなさい。


近況

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最近は今期の造りの準備中です!こないだ配管で火傷したりしたけど、元気に蔵入り。今期は減産と人数補填なしに加えて、2月頃に蔵人が俺を残してみんな出向というトンデモ話もありますが、そんな事はいいんです。今年も早く酒を造りたいですね。
やっぱり私は日本酒造りが好きで、多分これ以外できる仕事は無いです。絵や狩猟、農業も含めて基本に酒造りがあるからやる気が出ると言うか、神様から下された天職というものがあるなら、これなんでしょうね。恵まれてます。そんな感じです。