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Love and Pif 2015 / Yann Durieux

<タイプ>

<生産者>
Yann Durieux
<品種>
アリゴテ 100%
<産地>
フランス・(ブルゴーニュ)
<価格帯>
5000円強

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<コメント>
入門レンジの(と言っても高級品でしたが)ピノが非常に良かった自然派ブルゴーニュのちょい熟アリゴテをチョイス。アリゴテは初です。3日間で飲みました。

1日目、開けると少し火薬や豆などの還元的なニュアンスがありましたがこれはすぐ飛びました。色は美しいレモンイエロー。香りは大人しめで、種の香ばしさと火打石のような感じ、栗、といった静かな印象。味わいは酸主体ながらエキス分が非常に濃くナチュラル。程よい甘みやミネラル感もあります。余韻は静かで少しお菓子の雰囲気も。開けてすぐは閉じ気味でしたが、少し経つと心なしかフルーティーになって、白い花やグレープフルーツのような香りも少し出てきた感じがしました。
2日目は味噌や醤油のような感じもありつつ、酸が落ち着いた故に少し苦味が強く。生絞りグレープフルーツジュースのような印象でした。3日目になると、一気に開いてフルーティーに。白い花や洋梨の香り、エキスの旨味、かなり落ち着いた酸味とさりげない甘みのバランスが良く、非常にピュアで素直に美味しいです。

<感想>
アリゴテならではなのか、開けてすぐは酸味が強すぎる印象で、確かに圧倒的なエキスの濃さ、ピュアさはまざまざと感じはするものの、ちょっとそっけなさすぎるかなというワインでした。ただ、3日目になると酸味が落ち着き、香りが開いたことで絶妙なバランスが完成。一気に素晴らしいワインに変貌しました。同様に酸味が強めだったピノ・ブランのワインでも似たようなパターンがありましたが、それらのワインと比べてもエキスの濃さは数段上、グランクリュ並みの手間で栽培というインポーターの表現も納得な感じでした。ただ、複雑さやリッチさ、華やかさなどで圧倒するタイプのワインではないので、地味といえば地味、コスパは良くはないという感もあるでしょうか。
飲み頃的には上述のようにまだ早いかった印象が強いです。これでも6年経ったヴィンテージではあるんですが、もともと非常に健全すぎるワインだからなのか、2015という強い(らしい)ヴィンテージだからなのか、まだまだ若々しさが全面に感じられます。6年でこの具合だと、酸味が自然に瓶内熟成で落ち着いて最初から3日目のポテンシャルを出すにはあと10年ぐらいかかりそうな印象で、まだまだ待って良いワインでしょう。もちろん、今飲んでもフレッシュさはありますし、コメントを読む限り生産者の意図的にはこのフレッシュさを楽しむワインな気もします。いずれにしろ上質なワインであることに違いはありませんが...
酸味が強いので、食事との相性という意味では地味に難しい印象でした。ただ、食事を大きく邪魔するタイプでもないので、ある程度何でもいけそうではあります。機会がなかったのでわかりませんが、セビーチェなど和風ではない生の魚介類を使った料理や無難に

ナッツなどが合う気がします。

<得点>
82点

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