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Morey Saint Denis 1er Cru Les Chaffots 1994 / Dom. Michel Magnien

<タイプ>

<生産者>
Dom. Michel Magnien
<品種>
ピノ ノワール 100%
<産地>
フランス・ブルゴーニュ・Morey Saint Denis
<価格帯>
15000円前後

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<コメント>
初めてのブルピノ古酒としてこちらを選択。アペラシオンとしてもモレサンドニは初です。これまでのワインの中で最高額ですが、試飲して非常にいい感触だったので購入を決めました。このワインも古酒なので早めに、ということで2日で飲みました。

開栓直後から非常に熟したプラムのニュアンス。黒系よりは赤系の雰囲気です。色は綺麗に薄くなっている感じで、非常に美しいです。飲むと熟したプラムに加えて、枯れ草のニュアンスが支配的。タバコや血、茶色いスパイスや、キノコ、腐葉土、ダシ感など要素が複雑です。また味わい的にアタックにわずかな甘みがありますが、意外にも酸強め。冷やし気味だと甘みが強調される印象で、温度を上げてもだれない感じです。全体的にとても一体感があり、この一体感は熟成ワインならではではないでしょうか。2日目もあまり変わらず、やや要素が落ち着いたのかな、という程度の変化。30年クラスの熟成ワインはもしかすると十分に酸に触れている故に開栓後の変化は穏やかなのかもしれません。あっという間に飲みきってしまいました。

<感想>
初めて飲んだ30年クラスの熟成ワイン。これを書いている時点ではさらに一年前のヴィンテージのMonthélie Douhairet Porcheret Monthélie Clos du Meix Garnier Monopole 1993 やAu Bon Climat California Pinot Noir Isabelle 1998も飲んでいますが、やはり熟成ワイン独特の深遠さというのは間違い無くあるように感じます。同じブルゴーニュのDouhairet Porcheretと比べるとより冷涼でエレガント、かつ複雑な感じで、畑の格の差や価格差もあるとはいえ、こちらの方が好みでした。また、1994は難しい年という評価のようですが、これまでの経験上、オフヴィンテージのワインの方が圧倒的に好きな傾向があるので、その影響もあるのかもしれません。Au Bon Climatの圧倒的甘美さにはインパクトでだいぶ劣りますが、それでも要素の複雑さや深遠さはこちらが上という印象。
食事との相性という意味ではやはり古酒は家の食事と合わせるよりは単体で楽しみたいワインでしょう。しかし、強い味ではないのでサポートに回していいならば、どんな食事もいけそうな柔軟性はもちろん兼ね備えています。また飲み頃的にはまさに今、という感じ。もっと早くてもいいでしょうが、もうそろそろ枯れていってしまうのかな、という感じです。ただ、枯れたら枯れたで美味しいのでしょうが...
なかなか古酒方面は入手難と高値から手を出しにくいですが、そもそも高価なワインは新しいものを買ってもすぐに飲みづらいので、難しいところ。ただ、そろそろ飲み頃グランクリュなんかも一回ぐらいは飲んでみたいものです。

<点数>
87点

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