Maranges Rouge 2005 / Y. et C. Contat Grangé
<タイプ>
赤
<生産者>
Y. et C. Contat Grangé
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
フランス・ブルゴーニュ・Maranges
<価格帯>
3000円弱
<コメント>
とりあえず村名アペラシオンを片っ端から飲んで行きたい、ということであまり見かけないマイナー村名Marangesをチョイス。飲み頃ではないかと予想されるヴィンテージ、手頃な価格もありチョイス。5日間で飲みました。
開栓直後から甘やかに香り、開いている印象。経験的に開栓直後にこの香りだったワインは当たりが多いので期待値が高まります。グラスに注ぐと色は濃いですがエッジはオレンジ。熟成を感じさせます。香りは最初の印象通りの熟れた黒系果実主体に少し土や腐葉土のニュアンスも。味わいは甘みが最初に来て、酸味はあまり感じられず、よく溶け込んだタンニンは滑らかです。旨味もあるからかかなり目の詰まった感じで、とにかくよく熟れた印象が強いワインです。余韻は静かで弱目ですが、長く続くタイプ。
2日目になるとさらに熟れた印象が強くなるほか、渋みが目立つように。この渋みは3日目も続きます。4日目には印象が変わり、というか濃さや渋みが衰えてきます。またハッカのようなニュアンスがどこからか出現。しかし不思議なことに5日目は一番底だからか、黒鉛やチョコのニュアンスで、また濃い印象に戻りました。
<感想>
濃さのあるリッチなワインでしたが、熟成のおかげか甘やかな印象もあって、飲みやすさも兼ね備えたワインでした。エレガントなエキス系や冷涼感とは距離のあるワインで、旨味と柔らかさが持ち味でしょうか。私の好みとはやや異なりますが、価格を考えるとブルゴーニュとしてはかなりコスパの良いワインだった印象です。ただ、2日目以降の渋みはあまりいただけないのと、複雑さは今一歩。アペラシオンの特徴はこのワインだけでは不明ですが、南の方の産地と言われれば納得の濃さでしょう。また2005というヴィンテージもこれに拍車をかけているのかもしれません。
飲み頃的にはおそらくもっと置いてもいい感じもしますが、いずれにしろ開けたらすぐに飲みきるほうがいいように思いました。基本的に開けた瞬間に開いている感じのブルピノは1日で飲みきって吉、というような気がします。ただ私は一本1日で飲むのは厳しいですが...。また、この手のよくできた、しかし上位ランクではないブルピノは熟成させると甘やかさが主体のまろやかなワインになるものが多いような気がしますが、どうなんでしょう。上位ランク、有名村の一級以上の熟成品だと甘やかさにフレッシュさの残る果実味と複雑性が共存するのかなと予想していますが、なかなか高くて手が出しづらいので比較できていません。気になるところです。
<点数>
80点 (78+2)