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Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Rouge 2013 / Domaine Nicolas Rouget

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<タイプ>

<生産者>
Domaine Nicolas Rouget
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
ブルゴーニュ・Hautes Côtes de Nuits
<価格帯>
4500円前後

<コメント>
3日に分けて飲みました。ワインを本格的に飲み出してはじめてボトルで通して飲んだ、記念すべきブルゴーニュのピノ・ノワールです。有名生産者の親族というミーハー精神と、すぐに飲めそうなヴィンテージがそれなりの価格だったのでチョイスしました。

開栓の瞬間はあまり香りが強くなく、閉じている印象。色合いは美しい赤紫で、少し濃いめでしょうか。淵は少し薄くレンガ色が感じられる様に見えました。プラムのジャムの様なフレッシュな香りと樽感、白胡椒の様なスパイシーさを感じます。味わいは酸味が主体でこちらも硬さがあります。フランボワーズや梅など酸っぱい果物のニュアンスで刺々しさはありません。少し時間が経つと酸味は落ち着いてまろやかになりますが、それでも酸っぱめのプラムのジャムと言った感じの印象です。タンニンはこなれていていい感じに一体化しています。またミネラル感や旨味もあるのですが、味わいの中で酸味のボリュームが多くマスクされている印象。余韻はさすがの長さで、ナッツやバニラ、少し青いバナナの様な感じも。グラスの中でさらに置くと薬箱やチョコの様なニュアンスも感じましたが、全然開いていなさそうなのであまり飲まず翌日まで待つことに。
2日目。一気に開いたという感じではないのですが、酸味が落ち着いてじんわりとした甘味、少しチェリーやプルーンの様な初日より色の濃い感じの香り、チョコのニュアンスなどが出てきました。また、後味よりにラム肉のような獣感も。初日にも感じたミネラル感も酸味が落ち着いたことで一層感じる様になりました。ただ、まだまだ酸味主体な感じは引き続いています。
3日目になると、コルクを外した瞬間から一気に印象が変わりました。ドライプルーンの甘やかな香り、革、クローブ、少し黒胡椒なども感じる香りで、かなり熟れた妖艶な雰囲気に。単に香りが出てきた、という様なベクトルの変化ではなく、まさに開いたと言っていい感じがして、1-2日めよりも段違いに魅力的になりました。味わいは酸味は落ち着いたまま、渋みが少し前に出てきた印象で、それ故か後味にはレンガやタバコ、キャラメルなど茶色系の要素を多く感じさせ、複雑性が高いです。また、この時点では2.5日目というか3日目の昼だったのですが、3日目の夜になると2日目に感じた甘味も戻ってきて、非常にバランスが良いものになりました。また少しお寺のご焼香のようなニュアンスも新たに感じられて、とにかく時間とともに目まぐるしく変化するワインでした。

<感想>
ブルゴーニュのピノ・ノワール、ということで少し身構えて飲んだワインでした。その分期待も高かったのですが、期待通りの複雑性で、どっぷりと嵌る人が多いのも納得でした。また、ここまで飲んできた中で品種としては圧倒的にピノ・ノワールが好みだということがはっきりしてきたので、私も嵌りそうです。言うまでもないですが価格がネックですね。
味わいとしては3日目が圧倒的に好みでした。程よい熟成感からくる妖艶さは病みつきになりそうです。また、全体的に、事前のイメージよりも力強い印象で、一般的にこのクラスの2013年のヴィンテージならばもう飲み頃という予想での銘柄のチョイスだったのですが、3日目の感じが1日目から出てくるにはまだまだ時間がかかりそう。この辺りも奥深いですね。

<点数>
81点


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