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アメリカの体育のクオリティ

アメリカの学校&PE(体育)に授業について。

いつか書こうと思っていて、今日会ってた友達に話したことで久々に思い出したので今書いておこう。


まず、公立では「レート」というのがあり、1−10と学校にレベルがあり、勉強に力を入れたくて、教育熱心な親たちはキンダーガーデン(幼稚園)に上がる前に9ー10レベルの学区内へ引っ越す。

特にここシリコンバレーでは全米でもトップクラスらしく、日本に比べて1、2年進むのが早いらしい。

ちなみにうちはあまり気にせず、引越しも考えたけど結局引っ越さなかった。近所の「5」の学校へ通わせている。(レベルが高いと親も大変だって話も聞いて、わたしがムリだ…と感じたのも大いに関係している。笑)

レートが低いといわゆる低所得者の割合が多くなり、学校が荒れていたり、地域の治安が少し悪かったりすることもある。うちの辺りだとヒスパニック系が多い。確かに荒々しい感じの子もいて、息子は時々揉まれている。

そんな話を学区の良いところに行っている日本人に話すと、「そんな生徒、うちの学校で聞いたことないよ?それ学校変えた方がいいんじゃない?」と言われたりもする。

学区が良いと親の所得も高く、基本親からのドネーション(寄付)で成り立っているアメリカでは、寄付の金額によって学校の設備も変わってくるし、専門性の授業(体育・音楽・美術など)の先生を雇えるか雇えないかとかも関係してくる。

うちの学校では、体育と音楽の授業はある。

でも音楽兼ESL(英語を第二言語とする生徒のクラス)の先生はめちゃくちゃ怖くて、人格を否定するタイプ、うちの息子は過去に心に大ダメージを受けたこともある。

ドアの前にあの先生がいる気がする…
一人で洗面所に行けない…
パジャマも取りに行けない…
わたしの姿が見えないとリビングに一人でいられない… 
眠れない…
歌が楽しくない、もう音楽が嫌いだ…

「これが公立のレート5の学校だってこと。クオリティの高い先生は全部レートの良い学校に取られちゃうのよ。」

と友人言われ、落ち込んだ。

引っ越さないという決断をした自分を責めたり、先生への怒りと自分への怒り、守り切れなかったことが悔しくて、大泣きしながら息子を抱きしめたこともあったし、ある日、わたしの目の前でも息子を叩きのめすような言葉の暴力を浴びせる先生に対して、わたしが拙い英語でブチ切れたこともあり、

「こんな先生の授業出んでええわ!!帰るで!!」

と、震えながら、息子の手を引っ張って帰ったこともあった。帰り運転しながら身体が震えて、ボロボロ涙を流しながら帰った。わたしも怖かったんだよね…
その日で任意であったESLのクラスは辞めた。

(そんなときにも、音楽で食べるほど才能があるのに、「音」を「楽しむ」はずなのに笑顔のないこの先生はどうしてこうなってしまったんだろう?と、先生のその背景も考え、心配もし、この先生にはもっと活躍する別の場所があるはず、ココじゃないのかも?彼女が笑顔になる場所を探してあげたい…とすら考えていたわたし。。まずは自分の息子でしょ。。)

そのあとは旦那が校長先生と話したり、色々とあり引越しも考えたけど、何よりも本人が「音楽の先生がいたとしても、学校は変わりたくない。友達とは離れたくないからこのままがいい。」と言ったので、見守ることにした。
そして、今もその音楽の先生のままだけど、楽しく通ってくれています。

(音楽のときだけは、後ろの方に座って誰かの影に隠れているらしく、当時たった5歳でそんな風に自分を守る術を見つけるなんて、胸が痛かったけど…)

これについては当時を書き出したらもう止まらないから、ストップ。


そうそう、音楽じゃなくて『体育』のことを書こうとしていたんだった。
一気に話の雰囲気が変わります。

キンダーガーデンに上がり、体育が始まった。
アメリカってどんな運動するんだろう!?アメフトも野球もバスケもすごいし!ってちょっとわたしはワクワクしていた。

「体育どうだった?」
「走った!」

「今日は体育なにしたの?」
「走ったー!」

「体育、なにしたの?」
「走ったよー!」

「体育、今日も走ったの?」
「うん!5回走った!ジグザグに!」

「走る以外、した?」
「ううん、走ったよ!」

ハイ。

これが一年間続き、キンダーガーデンが終わりました。。。

もう「ジョギング」っていう授業名にしたらいいんじゃね?


そして、小学一年生になり、さすがに小学生になったら体育充実してるっしょ!!
と期待も込めて、希望も込めて(笑)、聞いてみた。

「い、一年生の体育は、なにしたの?」

返事は・・・

「走ったー!!」

・・・・・ゴーーーーーーーン。。。

わかっていたけどーーーーーー!!!!!笑


永住している友人に言われた。

「アメリカの体育に運動神経を鍛えるとか、何か色んなスポーツして興味があるものが見つかるとか、期待したらダメだよ。だいたい体育館もないし、プールもないし、だからみんな水泳も通わせるし、何か運動させるにも全〜部習い事。お金がかかるんだよー。

日本の体育ってさ、バレーしたり、バスケしたり、サッカーしたり、ハンドボールしたり、マット運動したり、平均台とか体操もするよね。日本の体育のクオリティはすごいよね。

というか、どの学校にも、当たり前に美術・工作・音楽・体育があって、体育館もあってプールもあるってすごいことだよ。」


そ、そうだったのか。。。

確か韓国も体育がなくて(今は知らないけど)、大学のとき留学先でみんな自転車に乗れなくてビックリした。泳げないし、スポーツも全くできなかったことを思い出した。

得意不得意あるにしても、だいたいみんな平均的に運動をしてきている日本という国、すごいな。。


ずーっと、サッカーか、野球か、武道か、体操か、通わせてみたいなぁーと思いつつ、でもアメリカは送迎を全部しなあかんしなー、と重い腰が上がらないでいる。

自分で「いってきまーす!」なら、なんぼでもさせるんやけど。一人で街を歩かせることもできない。6歳息子もいまだに一人で外へ出たことがない。誘拐大国アメリカである。(最近もわりと近くであったし…)

スポーツなぁ。。本人が興味持つまでほっといてもいいけど、いろいろトライしてみたら意外にハマるかもしれへんしなー。


そんなこんなで、一年生になって半年が経ち、

相変わらず週1で「ジョギング」をしています。

(よぉ考えたら週1しかないんやなって今気づいた。)

息子の運動能力が、わたしのダラダラ性格にかかっていることに薄々気づいてはいます。笑


闇の話題と笑える話題の、アメリカの学校事情でしたー。

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