【タツキ先生新作読み切り】さよなら絵梨の感想【ネタバレしかない感想】

「爆発オチなんてサイテー!!タツキ先生今回も面白かったです!!ありがとうございます!!」

と、テンプレな文章と漫画の共有リンクをTwitterに貼り付けて感想をツイートしたくなった。

毎回タツキ先生の漫画は次々読み進めてしまいたくなる吸引力とオチになんか清涼感がある。

その謎を究明すべく早くも2周目にとりかかって「んほ〜タツキ先生の漫画おもしろい〜」と脳髄をとろけさせたいところだけど、今回は1回目の感覚を冷凍保存して未来の自分に残すことにした。

あらすじを言いたいところだがめんどくさいので、こんなnote読んでる人にそんな人はしないと思うのだが、タツキ先生の新作読み切りのリンクを一応貼っておくので全部読んでから戻ってくるか、なんなり欲しい。↓

ジャンプの無料マンガアプリ「少年ジャンプ+」で「さよなら絵梨」を読んでます! #ジャンププラス https://shonenjumpplus.com/red/content/SHSA_JP02PLUS00022697_57

さてさて

前読んだ「ブルーバック」もそうだったけど、今回のタツキ先生の話も創作者の心をチクチク刺激する内容があって、ここらへんTwitterでめちゃくちゃ共感するクリエイター多そうだなと思った。

それは置いといて、僕は毎回タツキ先生の「物語を美しく壊し、作り直していく」手腕が心地よくて好きだ。

まぁくどいこと言ってるけどようは「予想は裏切るけど、期待は裏切らない」ってやつだね。

今回の話もそんな感じ。

死にゆく母のドキュメンタリー映画をつくる主人公は映画を作り終えた後、美少女とイチャコラしてまたその美少女の映画を撮っていくストーリー。

タツキ先生の話は基本、いきなり「今明かされる衝撃の真実ゥ〜」的な、今までの話の内容を破壊してしまいかねない出来事でこちらの情緒を破壊し、さらに物語を展開させワクワクさせてくれる。

今回で言えば物語中盤で明かされる「実は主人公は母親から酷い扱いも受けていた」というところとか。

ああいった感じでタツキ先生は読者の感情をドゥンって突き落とすんだよね。

なんか都会に疲れた心を癒すために、山にハイキングしに行ってたらいきなり落とし穴に落とされる感じ。

普通だったら「おいおいそんなことして大丈夫か?」と思うが、大丈夫なんです。そう、タツキ先生ならね。

タツキ先生は読者の心を落とし穴に突き落とした後のアフターケアも万全なので、そこからスルスルとまた続きの話で感情の柔らかいところくすぐられる。いやん

最後まで突き落として感情を弄ばれて、爆発オチも、それまで物語の中で提示されてきた「ひとつまみのファンタジー」や演出と合わさって、すげ〜さわやかな気分だぜってさせてくれた。

あと日常の中の非日常(異常)とのバランスが凄くいい。なんというか、現実感と妄想の間に挟まれる心地よさがある。

物語にのめり込みながらも、異常をリアリティあるものとして受け止めさせられるのが気持ちいいのよね。

物語自体はたんたんと進んでいくのだけれど、200Pのボリュームを忘れてしまうほどあっという間に読み進めてしまった。

映画沢山見てきたタツキ先生らしい演出も盛り沢山で、その中で思ったのは「なんかめちゃくちゃいい2時間くらいの青春映画を10分くらいでガンギマリさせた!!」って感覚。

何かって言うと、情緒を揺さぶるための演出が冗長ではないってこと。

僕は主人公がウジウジとして、葛藤し苦しみながらもがいてなんとか今よりも良くなろうとする暗めの話も割と好きなんだけど、そーゆー映画とか見ると絶対にダルいシーンがあるんだよね

もちろん、そのシーンがあるおかげで物語の最後には「あ〜きてますきてます…そこ気持ちいい!!」みたいなカタルシスが起きるので、いらないわけじゃないし、むしろ必要なんだけど、だからこそダルい

けど漫画だとなんかそこらへんうまくいくというか、今回の話も映画とかで表現しようとするとダラダラと冗長でつまらないシーンになりそうだなと思った。(なんとなく実写映画でやったら薄暗く、何が写ってるのかわからん上に、ボソボソ何言っているのか分からなさそうなシーンが多くなりそう)

僕はこの漫画ではそんなもの感じなかった。だって10分くらいで読んでるもんね。

でも気分的には2時間映画見た気分だ。もっというと2時間映画の「面白いとこだけ」を都合よく受け取れるような、そんな感覚。

とりあえず1周目の感想はこんな感じかな。

細かいところとか、物語論とか、考察とかはしっかり読んで調べないと全然書けないから、とりあえずザバーっと1回読んだだけの感想をかき散らかした。

あとどうでもいいけど、創作者って好きな作品何回も見るからどうしても何回も見て分析しがちになるけど、なんかほとんどの人って作品は1回摂取したら終わりなわけだから、だからこそこの1回目に感じたふわふわした感想はこの1回目でしか味わえないので、拙く冗長な文章でも鮮度の高いうちに文字で冷凍保存しようと思ったわけ。

それではここまで読んでくださりありがとうございました。

またいつか〜



あとこれを読んでる未来の自分へ。
この感想が役にたったかどうか日付と共に追記しといてください。

人の金で焼肉を食べるのが夢です。