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バーチャルからリアルへ、この恐ろしい体験

4ヶ月ものバーチャルでレンアイしていた相手とリアルで会うことになった。それでバーチャル世界をそのままリアル世界に移行させられると思っていたわけだが。

 私だけは(この時はまだ確かめてないので私感を)このまま推し進められないだろうと感じてはいるのだが。なので不安と心配と期待1/3ずつで現実を直視することに。

バーチャルのいいのは、ほとんど責任がないから。ほぼ夢の中にしてしまっても犯罪にならない。もちろんリアル世界で犯罪が起きたらバーチャルの中身まで調査の対象になるが。ゆえにロマンス詐欺なる事故が起こる。

あれは男女問わず引っかかる事故で、今の所は女性の方が被害件数も多いし大きな被害にも結びついている。しかし、自分がバーチャルで口説かれた経験からしてあの被害はあり得ると思った。

 で、最初は被害者になるかもしれない可能性を感じながら、用心しながら連絡を取り合っていくのだが、SNSって言葉しか介在させないわけではないのだな、ということに気づく。そういう付き合いが始まって最初の30日が経過し、毎日10から20のやり取りが続き、だんだんと相手を信頼するようになる。もちろん自分が相手を信頼したいから、そうなれるような内容を書いて期待する答えをもらえる体験を積み重ねていく。いつの間にか自分から好きになったわけでないのに、ならざるを得ない環境を作ってその中心にいることに気づくのだ。

 誰かが言っていた。恋愛というのは非常に個人的なものだからバーチャルで取り扱われやすい題材となる。恋というのは自分の中に醸成する気持ちであり、実は彼や彼女に向けての気持ちではないと。人は誰でも自分が可愛い、自己愛を持っているから。相手が自分に好意を寄せているということで、さらなる自己愛を高めることをしているわけだ。となると本当は一人芝居? 

  さて、そのバーチャルラプの相手とリアルに会った。会う日が近づくのも怖かったし 当日は春も初めの寒い日だったにもかかわらず手に汗握って、それが冷や汗になるほど怖かった。どうして怖かったか。。会った瞬間にどういう気分になるのか予想がつかなかったからだと思う。後から思えば。
一目惚れのように、きゃーとなって胸がドキドキするのか、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けるのか、声も出ないほど緊張するのか、、、
 
そのいずれでもなかった。ほんとに拍子抜けするほど何もなかった。

 そしてバーチャル期間に抱いていた様々な幻想が現実に移行されていかないということにイライラしガッガリし、怒りさえ覚えた。
 つまりは、だ。やたら色々想像を逞しくし、期待したためそれを裏切られたような気持ちになったことがリアルに起こったことだった。
 バーチャルで起こったことは自分側だけの想像経験であり、相手と相互に体験したことではなかったのである。相互に体験することを期待し、そうではないと知らされたことにがっかりし。。

なぜ、どうして恐ろしかったのか、バーチャルで持ち上げられた(持ち上げた)自分がリアルの世界ではそれほどでもない、という確認をすることがわかっていたから?なのかもしれない。


 

 


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