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計算器?計算機?

昨日、芥子色の傘を買ってからその色が好きになった、という話を書いた。

脳細胞というのは不思議なもので、1つ思い出すと、その近くにある細胞が活性化するのか、そういえばそうだったなぁ、ということを連鎖的に思い出すようにできているらしい。(そういう仕組を組み込んだニューラルネットワークもあるという)

というわけで、今日は、思い出の中の計算器と計算機の話。


遊び道具としての電卓

電子式卓上計算機、略して電卓である。リアルに叩いたことがない世代の人が出てきているのではないか、と戦々恐々としながら書いているが、私はこれを長い間遊び道具だと認識してきた。

ハドソンのマークがついた、シューティングウォッチ(当時は誰もこう呼んでいなくて、シュウォッチと呼ばれていた)が流行った時、これには10秒間に何回ボタンを連打できるかカウントできる機能があるのだけれど、電卓で「1」「+」「=」「=」…と叩くことで、結局は「=」のボタンを何回押したかが測れるので(とは言いながら「=」のボタンが連打に向くわけがなく、大した記録は出ないのだけれど)代わりに使っていた。

あとは、「12345679」「×」「63」とやると、画面に全部「7」が並んでオーバーフローになる、というのを気に入っていて、事ある毎にそれをやっていた気がする。後に、電卓の検品なんかでこの計算が使われていると聞いて、なんだ、ずっと検品していたのか、という気持ちになっていた。

あとは、早押しボタンの代わりにしていたこともある。適当な数字に手をかけて、問題がわかったところでボタンを押すと、速くボタンを押した順に数字が並ぶので意外と便利だった。

タイガー計算器

今となっては、なぜこれが私の遊び道具になっていたか、覚えていないのだけれど、結構な重さ(2キロくらい?)の、でかいハンドルが付いた、重厚な計算器を持っていた。

こちらは、使ったことがない人の方が多いと思う。10桁くらい分の数字を、スライダーで選択して、ハンドルを時計回りに回したら、加算、逆時計まわりに回したら、減算。

例えば「123*456=」をやりたい場合には、スライダーに「456」の3つの数字をセットして、まず時計回りに3回、ハンドルを回す。そうすると、「456」が3回足されるので、「1368」が表示される。表示のされ方は、道の通行量調査の人が押している、カチカチやるやつみたいな、あるいは、自転車のダイヤルロックみたいな、円筒に数字が書いてあるものが並んでいて、ぐるぐる回りながら数字を表示する感じ。

で、桁をずらすレバーがあって、というか本体の一部を右にずらす機構があって、1桁右にずらして、時計回りに2回。さらに1桁右にずらして、時計回りに1回。これで、「56088」という計算結果が得られる。

で、これもわりと玩具として使っていて、そもそも、スライダーを上下にずらすと数字が変わるのが面白い、なんだかアップダウンクイズみたいだ、といって永遠に遊んでいたし、スライダーリセットボタンで数字が揃いながら上がっていくのも楽しかった。

あとは、割り算も、まずでかい数字を入れて、割りたい数字で反時計回りにハンドルを回しながら、減算を繰り返して計算するんだけど、0を下回ると、これで終わりだ、という合図の、ベルがなる。このベルの音が結構馬鹿でかくて、これを鳴らすために、よくわからない割り算を何度も繰り返した。

あとは普通に、花札のあとの得点計算に使っていた。(トランプでどのくらいの人が遊んでいるか推定する記事も書いたけど、花札で遊ぶ人ってどのくらいなんだろうね。日本ではかなり減ったよね。あとは韓国とハワイにどのくらいいるか、かね)

他にもあった。

計算尺も、あった。これは途中まで、完全に物差しとして使っていたので、真ん中の目盛りみたいなやつ、邪魔だな、と思っていたわけだが、後に、ざっくり対数計算までできるへんなヤツ、ということを知って、結構衝撃を受けた。(そういえば、関数電卓は無かったなぁ)

今日出てくるあれやこれやについて知らなかった人は、面白昭和の遺物として、是非画像検索してみてほしい。

パソコン、ニューラルネットワーク。

大学の時に渡された教科書に、「計算機入門」とあって、なんのことだろう、と思って挑んだら、パソコンの成り立ち、歴史みたいな本だった。そうだね、君たちも計算機だよね、という気持ちになったのを覚えている。

そしてこの記事で何度も出ているニューラルネットワークという考え方も、まぁ、計算器みたいなもんだ。で、それを計算機の上で実行している。

で、それらを何層にも重ね、ミルフィーユ状にしたのがChatGPTやら、Stable Diffusionなわけで、私はいまだに、計算器や計算機と遊んでいるということになる。

三つ子の魂百までとはよく言ったものだな、と思う。

まとめ

計算は計算器や計算機がやってくれるので、自分で実施する必要はない、と思って生きてきてしまったので、そろばんを習って、暗算がめちゃくちゃ速い人には、畏敬の念しか覚えない。(で、反省した結果が、手計算でルートを求められるようになること、だったのだけれど、一時期できていたこの計算が、今はできなくなっていることに気がついた)

今は電卓すら持つ必要がなくて、Alexaが音声で答えを教えてくれるんだろうな。(テストの時は知らないけれど)E資格の出題範囲が、高校の情報Ⅱの教科書の範囲と大きく重なっている、という話を聞いて、これは恐ろしいぞ、と思ったことと合わせて、これからの人たちには、期待しかないよね。

…というわけで、今日はこのへんで。ほなね。

例のAI画像のコーナー

「mechanical calculator」という訳語がしっくりきたので、これをもとに生成してみた。(さすがにタイガー計算器はわからないだろうと思って…)モノ自体が古いものなので、それを指していることに引っ張られてか、何故か部屋も、服装も、ちょっと古い感じになった。昨日触れた色移りじゃないけど、似たような事が起きている。

計算器のサイズ感はこっち(右側ね)の方が近い

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