「祈りをこめて」 scene4-ミキオ
pm6:00
長かったミーティングが終わった。
ビルを出ると、夜の帳が下り
華やぐイルミネーションの緞帳に変わっていた。
「今日はやけに賑やかだな…」とミキオは呟いた。
恋人たちが手を繋ぎ肩寄せ歩いている。
遠くから、弾む会話に笑い声が混じる。
「そうか、今日はクリスマスイブなんだ。」
僕は、ルミの事を考えていた。
そして、僕たちの思い出の場所のことも。
いつの間にかミキオは走っていた。
周りをの喧騒を掻き消すくらいに。
どうか神よ
今日だけは
願いを叶えて下さい。
僕は願いを込めた
僕たちのツリーに
逢いに
行く。
いいなと思ったら応援しよう!
この度は、サポート戴き誠にありがとうございます。
ご厚意は全て素晴らきnoteにて還元・循環させて戴きたく存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。