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微熱と白昼夢と音楽と波。

もう。文章なんか書いてる場合じゃないときほど、note書き始めちゃう。

やることに追われて徹夜を覚悟した深夜2時、
微熱をおびて誰がどう考えても寝た方がいい夜11時、
なぜか書きたくなっちゃう現象って私だけじゃないと信じたい。

久しぶりに、熱が出た。

熱がある時ってある種の高揚感というか、ぬるっとした恍惚みたいな熱を纏っている。
ぬるっとした温かいスライムに全身包まれているような。

体の熱気がもったいないのでなんか発電したいなとか思う。
何なら湯気出てないかと肌に手を近づけてみると全く出ていなかった。
発電は無理そう。

脳天から足の先まで巣くう熱気みたいなものから逃れられなくて、
世界はチャーリーとチョコレート工場みたいな、まがまがしい音楽と毒を持つ甘ったるい世界みたいに見えてくる。

自分が人間の形をしているかも鏡を見ないと怪しくて、
一日15錠の薬に生かされて、ぎりぎり人間の形をしているスライムみたいな気分になっていく。

でも不思議なもので、
熱が下がった後は、長い白昼夢を見ていたような、
おもちゃみたいなアトラクションに乗ってただけかな、ってなる。

熱があると、なんか自分という存在が沸騰されて
自分のドロドロしたものが炙り出されてくるような気がする。
ある意味人間として色々なものが削がれて最低限の状態に戻るみたいな。

でもそんな時にしか生み出せないものがあるのも確かに知ってる。

音楽を生み出すことなんてそんなもんだ。

体の中にリズムが生まれてきて
妄想が零れ落ちて鍵盤にはねて波になる。
気づいたら体が揺れて手をたたき人が集まる。
汗をかいていて歌っている。

気づいたら生まれた瞬間に戻っていて、
周りは果てしない海で、大きな波だ。
もうその瞬間は高熱にうなされている。

あの波にはもう最近触れていないが、たまにあの場所に帰りたくなる。
あのエクスタシーはもはや麻薬だ。

絶対こんなことを考えている場合ではないことだけはわかるので
早く寝て軽い肺炎治します。
治ったらまた久しぶりに、鍵盤触ってみようかな。

おやすみなさい。


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