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HYDE ROENTGEN 2021 平安神宮①

私の人生に、こんな貴重な時が訪れるなんて、全く予想できなかった。
心の底から、「生きててよかった」という思いが湧き出てきた。

その出来事とは、
平安神宮で、大好きなアーティストのコンサートを体験できたこと。


中学1年の時に、L’Arc~en~Cielに心を奪われて以来、
20数年心奪われっぱなしなのが、この私。
正直、こんなに長いことファンで居続けるとはおもっていなかったw

箱ごと推していくタイプなので、バンドだけでなくソロ活動のほうも
応援しているので、推し事は楽しいし、時期が被ると忙しいw

今年、2021年はラルク30周年・ソロ活動20周年という記念すべき年。
(ソロ20周年はHYDEさんと、リーダーのTETSUYAさん)


今回の記事は、
HYDEさんのソロツアーの最中に、特別公演として開催された、

             HYDE 20th ORCHESTRA TOUR ROENTGEN 2021
                               ''HEIANjINGU'' 

について、主観たっぷりでお届けします。
すんごく長くなる予感しかしないですが、読んでくださる方は、
どうぞお付き合いくださいm(_ _)m

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原点ともいえるROENTGENの世界

HYDEさんのソロ活動をご存じないかたのために少しだけ。

2002年に、ソロ第一弾として【ROENTGEN】というタイトルの
アルバムをリリースされています。(2002年3月27日リリース)

''静''のHYDEともいわれ、自分だけの世界を音楽で表現したい。
という思いから、最初から最後までこだわりぬいて創られたアルバム。
どんなにかわいい子でも、中身は骨。骸骨。
そこから着想して「ROENTGEN」というタイトルにしたのだそう。
(アルバムジャケット写真は、実際にHYDEさんのレントゲン写真)


バイオリン、チェロ、トランペット、ハープ、ギターなど、
弦楽器、管楽器がフィーチャーされ、HYDEさんのメロディーと歌声が
精神安定剤のように体に流れ込んできます。


初めて聴いたとき、これぞHYDEさんの世界だ!と思った。


HYDEさんの精神の内側に吸い込まれるような感覚があって、
一瞬で好きになった。(同志はたくさんいるはず)

音楽というか、一つ一つ芸術品が集まった美術館のようなアルバムです。

リリース当時、こんなアルバム世の中は求めていなかったけど、
あえて作ることで精神的なロックだと思っている。
と語られています。


創ってくれてありがとう!貫いてくれてありがとう!!

20年間ずっと大切に聴いてきて、
誕生日は必ずこのアルバムを流して迎えている私。

そして、私の人生の締めくくりは
ROENTGENで見送ってもらうと決めているくらい大切なアルバムです。


当時から、生のオーケストラで聴いてみたいと妄想していましたが、
家で聴いてもらう事をイメージして創っていたから、
ツアーなどやる予定がなかったとのこと。


20年越しに、ファーストアルバムを引っ提げてのツアーの実現。
ファンとしては、大歓喜!
湧き散らかしてゴジラみたいに水蒸気出しそうになったわ。


なぜ、20年越しのツアーなのか。


その理由は、コロナ禍の影響が大きい。
本当は、バッチバチにアメリカツアーを攻め込みたかったHYDEさん。

しかし、ツアーなんて言ってられない情勢を見て切り替え、
ROENTGENやっちゃえばよくない??
しかもオーケストラにして、
完全着席、歓声NGにすればお客さんも安全だよね!

となったわけだから、コロナは憎いが感謝したい複雑な心境。


東京の中野から始まり、全国を回るオーケストラツアー!
その途中の、特別な2日間。


神に歓迎された時間だったなと感じています。


浄化と歓迎の雨が降る初日

7月31日の初日は、日中は晴れていた。
そう。こんなに、気持ちいいくらいに夏の空だった。

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平安神宮公演に合わせ、京都の様々なお店とコラボした
「せっかくやし、京都」というイベントも2日間開催されていました。

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平安神宮すぐ近くの、岡崎公園に隣接している
ロームアシアター京都にあるモダンテラスでは、

舞妓茶屋を2日間限定でHYDEファン貸し切りとして、
舞妓さんや、ドラッグクイーンの方が賑やかに花を添えていた。

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広場では、グッズ販売のテントがあったり、
京都の通人、狂言師 茂山逸平さんのオススメや
京都ならではの名店が揃う屋台村も豪華だった。
(茂山逸平さんは、HYDEさんの飲み仲間なのだそう)

HYDEさんファン銘々の提灯も賑やか。

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開演1時間前は、天使のはしごまで出て綺麗だった。
(この後、大豪雨になることをまだ知らない。)

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私も、舞妓茶屋でわらび餅を堪能。

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お抹茶とHYDEさん。
テーブルにHYDECARDのポップあったら、いったん写真撮りたいよねw

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(一生NO.1だよ。そのシャツに合う人他にいないて。)


屋台村では祇おん江口さんのお寿司や、
一保堂茶屋の玄米茶をいただいたりして、楽しんだ。

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歩き疲れた胃に、お寿司とほうじ茶が沁みる~~~!!
お寿司の優しい酢飯の味が最高においしかった。


他にも、日本料理とくをさんの、とろろご飯食べたかったけど
ソロ参加のためそんなにたくさん食べられず断念。

もう開催は終了してますが、サイト貼っておきますね。

そして、お隣京都美術館別館では、
HYDEさんも敬愛する、金子國義先生の回顧展が開催されていました。
私もしっかりと観させていただきました。
(こちらについては別の記事で)

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初日は、この周辺の催しを楽しもうと決めていたのだ。
わたしがチケットを持っているのは2日目。
初日は配信組なので、明日に備えてホテルに帰ろうとバスに乗ったら、

急な豪雨。

バケツをひっくり返したという表現があるが、
川をひっくり返したぐらい降っていた。



平安神宮公演は、野外。
HYDEのいるところは、台風もよけるで有名なのだが、
今回ばかりは、開演時間になっても雨足は弱まらない。
京都一帯に警報が出るレベルだった。


Twitter警備をしていると、開演がおくれているとのこと。
後に、HYDEさんの口から「中止は考えてなかった」という話を聞いたが、
当日は、中止するのか??と不安になるくらいの雨量だった。


平安神宮は、音が出せる時間が20:30までと決まっている。
押すことは許されない厳しい条件。


刻々と時間が過ぎる中、雨は降ったまま
19:30頃公演がスタート。

神社や神話がすきな私は、
浄化して歓迎してくださっている雨かな?なんて考えていたら、
同じことを思っているファンがたくさんいた(^^♪
(それにしても、歓迎しすぎでは…?w)


雨が降ることによって、より神聖でピンと張った空気感のなか、
石笛の横澤和也さんが静かに登場。

縄文時代から(それよりも前?)日本で使われてきた、
自然界でつくられた石笛の音色は、
混じりけなく響き渡り、穢れを落とし神にささげる音色だと思った。
二日目編で詳しく話すが、石笛の時点で泣いてしまった。

横澤さんの身が引き締まる演舞のあと、
大極殿・蒼龍楼・白虎楼が赤く照らされ、
天理大学雅楽部が奏でる、雅楽の音色が凛と鳴り響く中、

大極殿から伸びる花道から、平安の衣装に身を包んだHYDEさんが登場。

白に近い長い金髪を片方編み込み、
衣装に合わせ薄いメイクと白いまつ毛が圧倒的に美しく、
細部にまで平安神宮公演への特別な覚悟みたいなものを感じた。


安倍晴明を思わせる、
神聖な白と高貴な薄藤色の狩衣に、浅黄緑の被衣をかぶり、
1曲目、UNEXPECTEDのイントロに合わせ、
ゆっくりとステージまで歩いてくる。

花道には、松明が燃えていて、
令和からタイムスリップでもしたのか?と思うほどだった。


全ては必然であったと思わされる神聖な時間

ただ静かに息をのむように魅入ってしまう。
【UNEXPECTED=予期せぬ・不測】な幕開けの公演にふさわしい1曲目。

そのままの流れを継いだまま、ストリングスが柔らかく弾む音色で、
2曲目のWHITE SONGへ。


ROENTGENで大好きな曲だ。
真っ白な雪を思わせる、穏やかでドラマチックな曲。
今回、生のオーケストラで聴くと、
ストリングスの音の重なり合い、とても豪華なことに気づく。


曲が終わりにむかうにつれて、
雪に日光が反射し、キラキラちらちらするような、
きらめき感も感じる情景が浮かぶ1曲。


照明が青に変わり、また赤く照らされ始まったのは、
新曲【THE ABYSS】

奈落という意味を持つタイトル。
ROENTGEN TOUR初日の中野公演で
初めて聴いたとき頭に浮かんだ絵はこんな感じ。

人生も終盤に差しかっかった老紳士が、
深い夕暮れの荒野で、たたずんでいる。
目線の先には、底の見えない大きな谷がある。

勝手にイメージしておいてなんだが、なんとも暗い絵である(笑)


大きな雨粒を全身に浴びながら
祈るような歌声が印象的だった。
時折、鋭い目をするから歌声が突き刺さる。

歌いながら、大極殿の屋根には徐々に満月が昇っていた。



4曲目は、NEW DAYS DAWN
今回、1位2位を争うくらい
生で聴いて印象がガラッと変わった曲だ。

多分、アンビルという楽器だと思うが、
鉄を打ち付けるような音が、ガスンと重く鳴り響くのがかっこよかった。(文章だと全く伝わらないがw)

音に合わせて、まるで妖を祓うかのように
身をひるがえすHYDEさんも、記憶に焼き付いている。
NEW DAYS DAWN =新しい日の幕開け 
というタイトルなのに、とても暗い仕上がりなのが好きなところ。


上がり切った満月も消え、雅楽の音色で
烏帽子をかぶり、真っ白な狩衣に着替えたHYDEさんが登場。

雅楽とオーケストラが融合したまま、YOSHIKIさんとのコラボ曲、
ZIPANG を歌い上げる。

ZIPANG のMVを東寺で撮影した時に、
京都でコンサートをしたいと考えていたのだそう。


京都で、しかも平安神宮で聴くZINPANGは格別だった。
しかも雅楽が入ることにより、神降ろしのような時間となった。


プロジェクションマッピングの演出も印象的で、
大極殿には美しい四季が映る。


曲の途中、雅楽の音だけになったと同時に、
神様の遣いである白蛇が映しだされ、
HYDEさんの体に巻き付き昇っていく演出が美しかった。

『The sun’s gonna rise』と叫ぶように歌うところで、
稲光と、激しいピアノの演奏の後、
雲が晴れ、大極殿の屋根から清流が流れてくる演出には、
気づけば涙を流すぐらい感動していた。



曲が終わり、水の波紋が写しだされ、
日本の四季折々の、細やかな美しさを詰め込んだ演出は、
平安神宮と見事にシンクロしていた。
YOSHIKIさんにも観てほしいなとおもった。



そして新曲NOSTALGICへ。

雪の降る駅のイメージが思い浮かぶメロディ。
切なくも離れ離れになっていく歌詞なのですが、
雨が切ない涙を隠すかのように、たくさん降っていたのが印象的。


歌い終わり、曲間の一瞬の隙間に
しぼりだすように、
「雨の中ごめんね。おしゃれしてきたのにね…」
とつぶやくHYDEさんの優しい心に涙。

本当はMCは無しの予定だったけど、あまりにも雨がひどく
ずっとごめんねと思っていたそう。


MCにかぶせるように次の曲、Red Swanへ。
今回のTOURで、1番印象が変わった1曲です。
こちらも、YOSHIKIさんとのコラボ曲。

こんなにも壮大な表現が出来る楽曲だったのか!!!
と心が震えて上がっています。底知れない魅力がある!

もともと好きではあるけど、
好きの濃度が濃くなり、聴く視点がかわりました。

音と、歌声が強風のように正面から向かってきて、
呼吸を忘れるほど、圧倒されてしまった。すごい!


圧倒されまくったあとは
悲しくも美しいピアノから始まる SECRET LETTERS

アンネの日記がモチーフの曲です。

ひっそりと、外の世界にあこがれながら
でも、心の芯はしっかりと強く感じる。
HYDEさんのフィルターを通して表現された曲。

放射線上の照明が、HYDEさんを後ろからを照らし、
本当に神様のようにも見えた瞬間でした。

歌の最後には、オーケストラの演奏が最高潮まで盛り上がる中、
大極殿に打ち上げ花火が写しだされる演出。美しい。


そして最後を飾るのは、今回潔く99%雅楽で演奏された
MY FIRST LAST 

これは、人が死を迎える瞬間を表した曲。
みんな死ぬのは初めてだから、その時見る景色をイメージされたのだそう。

先ほどの花火とは一転、雅楽と共に、
HYDEさんの丹田あたりに、光の粒が集まってくる。
そして集まった光は、一体に放出されて一気に宇宙へ。

大極殿には、地球から飛び出て
宇宙のかなたへと、どんどん引いていく映像が映し出されている。

松明も燃え始め、
私が死ぬときはこうやってお迎えに来てくれないだろうか…と思うほど。

この曲は、少し儀式めいた雰囲気があるので、とても好きなんですよね。
平安神宮という場で、最後に演奏されるにふさわしい曲です。



歌い終わり、雅楽が演奏する中、
全方位を見て手をついて礼をし、大極殿へと消えていくHYDEさん。
大極殿前では、もう一度神様に手をついて深く礼をされていました。

最後は、照らされた平安神宮が静かに見守ってくれていました。

そして、気づけば雨も止んで、空には星が輝いているという完璧な展開。
HYDEさんの歌声が天に届いたのかしら?

神様からの歓迎を受け、大浄化され、
鬼気迫りながらも、幻想的だった所初日。
これは伝説のライブと語り継がれそうです。

二日目へ続く。

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【2021.7.31  初日 演奏曲順】
UNEXPECTED
WHITE SONG
THE ABYSS
NEW DAYS DAWN
ZIPANG
NOSTALGIC
Red Swan
SECRET LETTERS
MY FIRST LAST

2日目の記事はこちら



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