見出し画像

令和6年6月 第20回定例会 一般質問⑪インクルージョンについて

こんにちは。尼崎市議会議員 池田りなです。令和6年6月 第20回定例会 において、インクルージョンについて2点取り上げました。

1点目は、市立幼稚園における療育の送迎についてです。市立幼稚園通園児で特別な支援を必要とする児童は83人、市立幼稚園を利用する児童の25.5%です。

現在、児童の引き渡しは保護者にしかできず、療育を利用する場合は、保護者が園に迎えにいって療育施設の職員に子を引き渡す・早く迎えに行く・仕事を休んでいると聞いています。宝塚市や伊丹市の市立幼稚園では療育施設の職員に引き渡しをしています。

特別な支援が必要な子は令和5年竹谷6人・長洲4人・御園7人です。尼崎市就学前教育ビジョンにおいても、市立幼稚園のインクルーシブ教育の充実が掲げられています。

尼崎市就学前教育ビジョン
尼崎市就学前教育ビジョン

<池田質問>
本市の市立幼稚園において、安全性の観点等の課題は認識していますが、療育施設を利用する子を療育施設の職員へ引き渡しできるようにすべきと考えますが、課題を教えてください。

<教育委員会 答弁>
市立幼稚園で把握している中では、療育を行う施設を利用する幼児は、今年度76名おり、日によって異なる施設を利用しているケースもございます。

このように、療育を行う施設を利用する幼児が非常に多い中で、課題としては、まず、議員ご指摘のとおり、市立幼稚園には駐車スペースがないことから、車での送迎における路上駐車により、降園時の幼児の人身事故や近隣住民とのトラブル等が考えられます。

また、療育を行う施設に通う幼児が多い園では、迎えに来る曜日や時間が異なるケースが多くなることで、園職員の業務が複雑化し、そのスケジュール管理等に時間を要することや、保護者との連絡回数も増加するなど、職員の負担が非常に大きくなることが課題と考えております。

2点目は市立幼稚園廃園後の通園バスについてです。近隣の私立幼稚園には経済的な事情で通えない、廃園するエリアから大島幼稚園には子どもや保護者に障がいがあるため通うことが難しい世帯があることが考えられます。竹谷幼稚園・小園幼稚園・長洲幼稚園エリアから大島幼稚園に通う通園バスを
走らせてほしいという要望が説明会でもあったと参加者から聞いています。

廃園する幼稚園付近に居住する方への支援策(予定)として、法人の幼稚園に通う場合、生活保護世帯と支援が必要な世帯には1年目に10万円の補助金が示されていますが、2年目および3年目は支給されません。

本市の法人幼稚園で特別な支援が必要な子ども1人を受け入れる場合、兵庫県と尼崎市からそれぞれ年間78.4万円と39.2万円の補助金が支給されます。しかし、この金額では職員1人すら雇うことができません。

当局からは、複数の子どもを受け入れれば職員を雇えると言われましたが、1人の子どもにつき1人の職員が必要な場合もあります。生活困窮世帯が幼稚園入園を諦めることがないよう、また法人幼稚園が支援が必要な子どもを受け入れやすくするために、1人あたりの補助金の増額を要望します。

<池田質問>
平日、3か所の幼稚園から大島幼稚園への往復バスを走らせた場合、かかる予算と検討状況を教えてください。

<教育委員会 答弁>
廃園エリアから大島幼稚園に通う通園バスについての要望が説明会でもあったと聞いたが検討状況はいかがか。また、平日に3園から大島幼稚園への往復バスを走らせた場合の費用は。 答弁要旨 令和6年5月に全市立幼稚園において保護者を対象とした説明会を実施いたしました。

その際には、改めて「尼崎市就学前教育ビジョン」の内容を周知するとともに、廃園幼稚園付近に居住する方への支援策等について、現時点での検討状況を説明いたしました。 説明会では、竹谷幼稚園及び大島幼稚園で、通園バスの実施に関するご意見がございましたが、かねてより竹谷幼稚園付近にお住まいの方々からも、同様のご意見をいただいているところでございます。

通園バスの検討状況といたしましては、本市に、そのノウハウがないこと等から、バスの規模・経路・乗務員配置数など、他都市の実施状況を調査しているところであり、費用面については、今後バス会社と相談するなど、課題の整理を行ってまいります。

尼崎市就学前教育ビジョンを策定しました|尼崎市公式ホームページ (city.amagasaki.hyogo.jp)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?