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ひらたいmarketという市場

 8月18日、ひらたいmarketという市場をつくった。ゲストハウスyohaku青山さんが出雲市平田町のポタミ舎で開催するというイベントに乗っかって、あれこれ思案して気づいたら市場という形式になっていたのだが、振り返るとほんとうに良かったなあと思える会だった。誘ってくださった青山さん、一緒に企画してくれた安達くん、そしてサポートしてくださった伊藤さん、来てくださった皆さま、ありがとうございました。

 いつの日だったか伊勢宮IMAGINE.COFFEEにて、カウンター越しに青山さんと話しているときに、今度イベントをやるんだけどリナちゃんどう?と誘ってくださった。同時期に無農薬野菜を作っている安達くんも誘っていたようで、そんなことは知らずに安達くんのブルーベリーでマフィンを焼こうと考えていた。そしたら安達くんも一緒にイベントをやるということだったので、それ!やりたかった"市"のやつ!と内心ホクホク。わたしが勝手に運営?している市というおやつブランドのコンセプト。

いまは名もなき市場。幼い頃に母親に手を引かれながら歩いた近所の市場の活気。どさっと積まれた野菜や果物、魚や肉、花々、天ぷら、お団子や饅頭。お店の人たちは元気でやさしく、お客さんたちは品物を眺め、手に取ってはワクワクしている。あの耀う光景を、鮮明に思い出すことができる。その光景を含めて市場だったのだ、ということが今になってやっとわかる。人の手でつくられ、思いのこもったものたちが集まるにぎやかな市場のような場所をつくりたい。そしてあの人のお野菜をつかった日常のおやつ、あの人のうつわで飲むコーヒー、日々、だれかの存在を感じる、そんなささやかなしあわせを大切な人たちと共有ができればいいなと思う。

「GARAGE SALE 倉敷青木窯にて」より

 青山さんと会のネーミングを考えていて、島根とか、出雲とか平田とか、誰でも来れるような、根付くような地域性のあるネーミングにしたいよねえ、なんて言いながら、山陰の方言の論文をわーわーいいながら読んだりしていたのだが、急に、「平田にかけて、"ひらたい"ってどうかな」と強めの熱量で提案してくださり、その熱量にびっくりして、おお!それでいきましょう!とスピーディーに決まったひらたいmarket。おんぼらと、がサブテーマ。出雲弁でのんびりとした様子をいうようで、おんぼら、という音がかわいいなあと思った。ポタミ舎オーナーの伊藤さんも平田でマーケットを開催したかった、と共感してくださり、当日のBGM担当で参加していただくことになった。

 ポタミ舎は、三方がオープンになっているちいさなキッチンと、大きなテーブルと椅子のあるテラスと、すぐそばに流れる平田船川の河川敷で構成されている。とても気持ちのよい場所なのだが室内ではないので真夏の日中は暑くて集客が見込めないかも&野菜や食品が危険な可能性あり、ということで朝夕二部構成(8:00-11:00/18:00-21:00)というスタイルのマーケットになった。

 フライヤーは自作。白めの紙に太めのいい感じじのペンで文字を書いて写真を撮り、その写真を背景透過アプリで透明にして文字の部分だけ切り取りそれを組み合わせるという原始的な方法で完成。

彼からは「俺に書く手紙じゃん」と言われウケた

 みんなあれこれ忙しいひとなので、ドタバタで印刷依頼、ドタバタでフライヤー受け取り、ドタバタでお店に置いてもらって、集客大丈夫かしら・・と少し不安だったのだけどびっくりびっくり、たくさんの方が来てくださった。安達くんの食材が中心となって、安達くんのオリジナルソーダ、青山さんのモーニングプレート、わたしの焼き菓子があるという空間。それぞれの知り合いがたくさんきてくれたし、知らない人も来てくれた。聞けばだいたい平田の人だという。地元の人がふらっと来てくれるのがすごく嬉しかった。最高です!

とても賑やか。朝イチで気候もよい
ADACHI FARMのお野菜と、安達くんの彼女のきえちゃんのご実家のぶどう
yohaku青山さんのコーヒー美味!
安達くんの梅スパイスソーダきれい。摂さん〜!

わたしは今回
●安達くんのブルーベリーとクリームチーズとディルのクランブルマフィン
●ズッキーニとレモンと胡桃のマフィン
●すもものスパイスケーキ
●アーモンドブラウニー
を準備した。暑い中でも爽やかさ、軽やかさを感じられるラインナップ。アイスコーヒーが飲みたくなるねえ。

ハロー!アイアムichi

 好きなうつわを持ち込んで、焼き菓子を並べて、かわいいカウンターの一角にお気に入りの空間をつくらせてもらった。

 伊藤さんのセレクトしてくれた音楽も最高だった。朝イチから太陽が高い位置に昇っていくにしたがって流れる音楽もそうなっていくのがわかった。伊藤さん!ぴったりです!すごいです!と言うと、そうかなあ、と言う。良い人だよなあ伊藤さん。

 ありがたいことにてんやわんやな午前中の部もおわり、夕方の部まで休憩時間に。安達くんがちかくの滝へ行くとのことで、便乗して連れて行ってもらった。

すずしい!マイナスイオン!水がちめたい!
アー写感、きえちゃんの親友のももちゃんも合流

 滝でクールダウンしたのち、ちかくの韓竈神社に参拝。15分ほど登山。久しぶりにたらーと流れる気持ちの良い汗をかいた。さてこのまま温泉だー!そのままポタミ舎ちかくのいずも縁結び温泉ゆらりへ。そして18時から夕方の部スタート。

バンドswingのひとたち
すきな姉様がたがきてくれた!

 朝とはまた違った、地元のお祭りの日のような雰囲気がとても懐かしい。知ってる人、知らない人、たくさんありがとうございました。朝よりも涼しくてのんびり過ごせた。空が広くてどんどんと移り変わる色を眺めてはいい場所ねえとうっとりしてしまう、平田。

安達くんのスイカ。種が少ない品種らしい。甘くて美味しかった
河川敷。とても心地よい〜平田〜!

 おやつやドリンク片手にハンモックでゆらゆらする人あり、川を眺めてくつろぐひとあり、みんなでワイワイお喋りするひとあり。な光景。夜もグッドバイブスでした。みんな素敵な時間ありがとうでした!!

 次は秋か、冬のはじまりくらいかな?またこんな場所、つくれたら良いなと思う。

たのしかった〜!ありがとうございました!


あとがき

 ひらたいmarketを終え、これを書いている今、最近話題の米不足とかもあり色々と考えていたことをメモ程度に。

 以前私が働いていた佐賀の酪農家は町じゅうの田んぼを所有・借用していて、食用の稲からWCS(時期になると田んぼにコロコロしてるラップされた稲、乳酸発酵して栄養価と保存性を高める)に使う牛の飼料用稲に転作して作れば作るほど国から少なくない補助金を貰えるという話を聞いていた。国民の米の消費量が減っている?とはいえ生産者も減っているうえに減作を促す補助金を設けているなんて不思議な話だと思っていた。(もちろん輸入飼料の価格が上がる中、牛の食べるものを自給自足するのはいいことだが。)牛乳がたくさん余っているのでみんなで牛乳を飲もうというムーブメントでローソンがホットミルクを通常の半額の65円で提供した出来事はも記憶に新しいが、海外からの乳製品の輸入はどんどん増えている。そして国内産のものよりも手頃に手に入る。なぜ?
 戦後の日本のさまざまな出来事の背景には、想像もできないくらいな大きななにかの存在があるんだろうなあ、と思う。今回の米不足はその一つなのだろうか。単純に天候による不作ではない気がしている。ネットやテレビから入ってくる情報は操作されているのだろうかと思う節もある。だから、わたしは自分の目で見たもの、聞いたこと、信頼できる人からの情報を信じたい。信じて動きたい。
 私たちが生きてきたたった28年とか29年のあいだで、感染症や震災、テロ、戦争・紛争、いろいろと起きた。すごい時代だと思う。でもこれからもっと想像できないことが自分の身に降りかかってくる未来が待っているんだろうなあ。と今回の米不足で強く感じた。選挙に行こう!というのはそういうことなのだ。わたしは毎度引っ越しのタイミングが悪く選挙権すらほぼ無くて悔しい。引っ越しで選挙権がなくなるのおかしくないですか?!笑

 とあれこれ書いたのだけれど、こうしたイベントを通じて、わたしはfollowerとしての立場で生きていく人間だということの答え合わせをしている。身近でがんばっているひとたちを応援できるうちに応援したい。全力で。そして、こうして売りたいものが売れる、買いたいものが、買いたい人から買える日々は当たり前ではないのです!

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