見出し画像

巨匠もやっちゃってんじゃないの疑惑

ジャズピアニストのビルエバンスが大好きです。
夜な夜なSpotifyでまだ聞いてないアルバムを探しては子守唄として眠るまで聞いてます。
初期の頃と晩年の頃では音も違うし弾き方も違ってて聴き比べするとおもしろいです。

初期の頃のビルエバンスは初々しさがあり親しみがもてます。ちょっとした弾き間違い(ジャズなので間違いではないけど)があったり、4バースでは一拍早く入ってるよねって箇所も。
もしかしたらアウフタクトなのかもしれないけど何回数えてもやっぱり一拍早いんじゃないかと疑いの目が。
だけどすごいのはドラムもベースも必ずビルエバンスに合わせてるんですよ。
それもスマートに。私たちがセッションで一拍ずれようものなら雪崩のように総崩れです。曲も止まります。
プロのすごいところは間違っててもずれてても曲を完成させていることです。
完成したものはもう一つの作品です。間違っててもずれてても。
すごいなと思わずにいられないです。

でもこの曲の録音の後、ビルエバンスとベースとドラムのやりとりはこうです。
ドラム「ビル、4バースずれてたぞ、ずっと」
ビル「え?そうだった?ソーリー」
ベース「どっちに合わせようか迷ったよ(笑)!グレーなところをうま〜い感じに流しといた」
ビル「サンクス!」
てな感じでしょうか。
このような私たちでもしょっちゅうやってる会話を巨匠ビルエバンスもやってたのかと思うとちょっとだけ近いものを感じました。

うそです。全然遠い存在です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?