ダンスの振付の仕事とは__1_

ダンスの振付の仕事とは

私の会社の事業のひとつとして、ダンスの振付のお仕事があります。
振付というのは、ダンサーが曲に合わせて、振付を考えるだけかと思いきや、実はもっと色々な技術や人が必要になります。そんなあまり知られていない世界を書いていこうと思います。

1、振付考案

ここが一番イメージのわきやすい、振付を考えるフローになります。
いただいた楽曲とイメージをもとに、振付を制作します。
歌うタイミングによってそのメンバーが振りを踊るのか踊らないかも変わってくるため、歌詞割(誰がどのタイミングで歌うかの表)が必要になります。
また、マイクを持つかタオルを持つかどうかによっても振付が変わってくるため、いくつかのヒアリングを事前に行います。


2、構成考案

意外と忘れがちな部分ですが、複数人グループの場合、構成の考案が非常に難しいです。人の立ち位置だけではなく、人によって振りやポーズをタイミングをずらしたり歌うかどうかによってその人の位置を考えたり、頭をかなり使う部分になります。

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構成の下書き(○が人を表します)

また、衣装がメンバーによって複数パターンある場合は、衣装に合わせて構成を対称にしたりセンターやシンメ(※以下参照)が決まってる場合はそれに合わせて立ち位置を用意します。

シンメとは、ステージの立ち位置が左右対称であるメンバー2人のことを指します。ジャニーズにもやはりシンメがあり、ちょっと面白い記事があったので以下に貼っておきます。

ひとりの振付の場合は構成がほぼないため、ここのフローが発生しません。また、人数が増えれば増えるほど難易度は上がります。


3、ダミー動画の用意

ダミー動画とは、メンバー本人ではなく、ダンサーによって事前に振付・構成を入れたものを撮影した動画になります。振付・構成のイメージを事前に見ていただくという役割だけではなく、メンバー本人たちにも見てもらい、事前の予習やレッスン後の復習用に見る動画としての役割も果たします。

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ダミー動画の例

この動画を用意するために、まずダンサーをメンバーの人数だけ集め、限られた時間で振付と構成を覚えてもらいます。振り覚えの早さはもちろんですが、柔軟な対応力が必要になります。実際に形で見てみて、振付師が納得できなかった場合は振付や構成をどんどん変更するので、ダンスの高いスキルが必要になります。

メンバー本人たちがダンスに慣れてない場合や、本番まで時間がない場合、事前に振りイメージを確認したい場合など、ほとんどの場合でダミー動画は必須となります。

また、ダミー動画を確認したあと、気になる点が出てきた場合は、動画をもとに修正点の擦り合わせを行い、実際にメンバー本人たちに振り入れをするときに確認してもらい、修正した振りを入れていきます。


4、振り入れのレッスン

振付と構成が完成したら、実際にメンバー本人たちに振付を入れていきます
振付師が振り入れをすることもあれば、ダミーのダンサーが振りを入れる場合もあります。
大人数の場合は、ダミーのダンサーに振りを入れてもらった方が効率よく進むことがありますが、振付師とのコミュニケーションも大事になってくるため(※7、メンタル面でのケア参照)、振付師本人が振り入れをすることが多い印象です。

振りと構成を入れていき、本番が近くなったら実際に歌いながらの練習も行います。歌いながらダンスをすること自体も難しいですが、特にマイクを持つ場合は、いつマイクを口元に近づけるかを覚えるのが難しく、メンバーたちが苦戦するポイントのひとつになります。


5、MV同行

MV撮影を行う場合は振付師も同行します。振付やタイミングが間違っていないかを見たり、構成をきちんと取れているかなども細かく見ていきます。
MVができたあとも確認を行い、振付や構成で違和感のあるところがないかどうかを確認していきます。


6、本番同行

初めてのステージだったり、大きなイベントのときなども同行します。
本番の様子を見るだけではなく、本番前後の声掛けも行い、メンバーを安心させたり、グループとしてのモチベーションを高め、ステージ上で最高のパフォーマンスができるようにします。


7、メンタル面でのケア

ここはやる方とやらない方に大きく分かれるポイントになります。特に業務として組み込まれることはありませんが、振付師がメンバーのメンタル面のケアをすることがあります。
メンバーが運営には言えない悩みというのはやはり存在し、そんなときに頼れる存在が振付師になることがあります。振付師は、社外の存在でありながら、メンバーと密接に関わる時間があります
特に、年齢が近い振付師の場合は相談がしやすく、メンバーの悩みやモチベーションのアップに欠かせない存在となります。


振付を誰にお願いするかは非常に難しいですが、ダンスのスキル以上に振付としてのスキルが必要になるので、うまく見極めてダンサーに依頼をすることをおすすめします。

弊社では振付としてのスキルはもちろん、メンバーのメンタル面のサポートグループ全体の運営面でのサポートをしており、一緒にグループを大きくしていけるよう支援させていただいています。

ご興味のある方は気軽にご相談ください☺️

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読んでいただきありがとうございます。サポートはお勉強代として活用させていただいております。