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森逸崎さん家。

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7人兄弟(女女女男女女女)や家族の日常と人間模様に関してのエッセイ。一番上は40歳、一番下は26歳、私は6番目
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#祖母

人見るもよし 人見ざるもよし 我は咲くなり

どんなに辛いことがあったとしても、祖母の前では決して、それを見せてはいけないと思っていた。 #我慢に代わる私の選択肢 意識された日常 誰に言われた訳でもないのに、祖母がいる食事の席で私は、いかに毎日楽しくて充実しているのかという話を聞かせることに徹していた。 それは嘘を吐くとか話を盛るとかそういうことではなく、例えば小学生のころ、友達とどんぐりでやじろべえ作っただとか、家庭科で作った炊き込みご飯が美味しかっただとか、そういう「私の世界の日常」を語るのだった。 今思え

36歳でおばあちゃんになった姉の話

遅かれ早かれそのポジションにつくとは思うけど、一体誰が、働き盛りの姉に孫ができるなんてことを想像できただろうか。 我、姪孫なり 姉に孫ができた。 連れ子とかそういうことではなく、紛れもなく直接の姉の孫、つまり姉の子供の子供である。 割とシンプルな話で、姉は16歳で息子を産み、そしてその息子も20歳で結婚して娘が生まれた、という次第。 いや早えよ。姉ちゃんまだ36だよ。 そして姉の孫って、私にとっての何なのよ。 ググったら出てきたのが「姪孫」という呼び名だった。自分の甥

用件人間マサコとオレオレ詐欺

祖母との電話は、いつだって一往復しかさせてもらえない。 93歳 団地暮らし 彼女は都内で一人暮らしをしていて、未だに家事も全て自分でこなす快活なばあさんだ。たまにヘルパーさんも来てくれているようだけど、週3回の透析を受けながらも、料理や編み物、ご近所付き合いと、忙しそうな毎日を送っている。 ちなみに「おばあちゃんね、もう先が長くないのよ」と弱気発言をしてからかれこれ20年は経過していて、その記録はまだこの先も更新されそうである。 とはいえ年齢が年齢だけに、「趣味 入