マガジンのカバー画像

ツレは27歳年上で。

20
歳の差パートナーの日常と思想を綴ったエッセイ。part1に概要記載しております。お好きな記事からお好きなようにぜひ。
運営しているクリエイター

#日記

【part1】 どうも。27年遅く生まれた女です。

生意気にも「彼氏いるの?」と聞かれたその回答は「YES」なのだけど、「彼氏」と形容するにはちょっとくすぐったい。 だからしっくりくるという理由だけで私は、細川貂々さんのエッセイ「ツレがうつになりまして」から拝借して、彼を人に紹介するときは専ら「ツレ」という表現を使っている。 LGBTQ「G」? タイトルの通りツレは私よりも27歳年上な訳だが、世の中にある他のパートナーと何か違う部分があるかでいくと、そんなことは全くない。普通に食事や趣味を共に楽しみ、普通に行きたいところ

【part12】乳首つねってごめんなさい。

フェチは宗教用語で「呪物崇拝」のことを指すらしく、古来より「それをもっていると災厄が近づかず、幸運がもたらされる」とされてきた。 であるならば、大義名分は十分だ。 二の腕 私はツレの体のパーツの中で、二の腕がダントツで好きだ。 特に夏の半袖の時期。クーラーでいい感じに冷えた二の腕が最高である。運転中、ハンドルを握ったまま無防備に放り出されたそれは、もはや尊い。 ちなみに最初、ツレの二の腕を揉む度に私は「これこれ」と小さい声で言っていたらしい。ほぼ無意識。はたから見たら気

【part18】待ち続けるということ

「私の過去の態度」を引き合いに出された時、思っている以上に、当時の私がツレに与えた傷が大きかったことを知る。 ◇ ツレと喧嘩じみたことをしてしまった。 「放っておいてくれ」というツレに対して私が踏み込んだら、 「自分は放っておいてくれと言って勝手に出ていくくせに、俺にはそうさせてくれないのか」とツレが言った。 私は何も言えなくなってしまった。 以前も書いたように、ツレと出会ったばかりの頃、私はだいぶ我儘で自分勝手だった。 他人に踏み入れられたくないからすぐシャットダウン

【part19】それぞれの形、居心地の良い方で。

紆余曲折あった訳だけど、私は生涯ツレと寄り添うつもりでいる。 ストン、と一本の軸が通った感覚を得た後は、ツレが私に腹を立てていようがそっぽ向かれようが、「なんだ、いつまでも待てるな」という気分で、いささかの微笑ましさすら湧いてくる。 結婚はしていない。一緒に住んでもいない。 千葉の田舎と都内の、行ってしまえば中距離恋愛。 1年前にpart1の記事を読んだ人はおそらく「変わってないじゃん」と言うだろう。実際、外から見た関係性は何一つ変わっていない。 でも今の私は、よっぽど