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失恋しても名文は生まれなかった話。
幼いころから本に親しんできた私ですので、必然と自分も物語を書けるものだと思っていました。
自分に足りないのは、経験であって、成長するにつれて書けるようになる気でいたのです。
小学生のころ、友だちに好きな人がいないのかと聴かれて困ってしまい、適当に幼なじみの名前を挙げてしまうほど、恋愛にはうとい方でした。
あの小説のような経験をすれば…
恋愛ってやつを知れば、きっと小説も書けるはず。
そんな風に考えて、恋を模索する日々を過ごしました。
大学生のころ、それは突然やってきます。
“恋に落ちる”とは、このことか!
初めて小説のような経験をしたと自分では感じました。
相手の幸せを願う気持ちと、自分が幸せにしてあげたいという気持ちと。
友情と恋の狭間でゆれました。
恋は下に心があるから、したごころ。
愛は真ん中の心で、まごころ。
どっちが欠けても恋愛は成立しません。
個人的に大失恋でした。
心のバランスも崩し、当時は、もうこれ以上の恋はないだろうと思いました。
なにより、ショックだったのは、出てくる自分の言葉の陳腐なこと!
あぁ、これだけの恋愛を経験しても、私には物語を書くセンスがない…
センスなら磨けるけれども、もっと根本的な文才がないのかもしれません。
それでも文章を書くのが好きで、読むのも好きで、今こうしています。
夫とも出会えましたし、好きな仕事も出来ています。
人生なにが起こるかわかりませんね。
相変わらず名文は生まれてきませんが、読んでくださるみなさんに感謝です。
サポート頂けると飛んで喜びます! 本を買う代金に充てさせて頂きますね〜 感謝の気持ちいっぱいです!!