鉄輪(かんなわ)で住み込みお手伝い

温泉と言えば別府。
長崎にいるときも「大分県出身です」というと「別府」という言葉が必ずと言っていいほど出てくる。が、私の生まれ育った場所は国東市というところで、別府からは車で1時間ほど。高校生の私にとっては別府は何もしらない観光地も同然だった。
大分県民として、別府について語れるようになりたい。
私の初めての住み込みバイト。記念すべき鉄輪へ!
期間 2024年 3月27日~7日、18日~21日

鉄輪で以前泊まったことのあったひろみやさんで、縁あって2週間ほど住み込みでお手伝いをすることになった。
毎日「みほさんは?」と尋ね人が後を絶たない。

ひろみやはただの宿ではなく、地域の人と人のつながりを生みだす中心なんだな。そう実感する日々であった。初めて会う人もひろみやで会うと一瞬で友達になる。世話焼きな人柄が、輪を生み、広がる笑いが和を生んでいるのだった。

誰にでも親切。気さく。
周りを思って行動してる。
けど時に頑張りすぎる。
だからこそ、周りに支える沢山の仲間がいるのだろう。
行動して、突き進む人がいれば、周りに支えてくれる人もいる。

温泉街鉄輪での暮らし。
朝は6時半~8時ごろ起きる。
初日は朝から筋湯温泉(そばのローカル温泉・値段は100~150円)に入ったりしてたけど、最近はもっぱら畳の部屋で10分朝ヨガ。
慣れない朝風呂をすると日中眠くなってしまい、私の今の体質には合わないようだ。

朝ごはんは地獄蒸たまご、「いただきます。」
硫黄の香りと、ガングロたまごちゃんの色、香ばしいあの味は、たまらなくうまい。卵を毎朝食べてると、「私、鉄輪の大谷しょうへいかな」って錯覚し始める。

午前中は宿の部屋掃除。時には草むしりや雑巾がけ。掃除をすると気持ちがいい。

まちに待ったお昼ごはん。
地獄蒸しの料理をたくさん食べた。小籠包、餃子、となりのルツさんが作ってくれたの、美味しかったなあ。
人と食べる食事は美味しさ倍増だ。
一人暮らしの日々があったからそれをしみじみと感じる。
ご飯は誰かと一緒に。おいしいものはだれかと分け合う。それは本能的に私たちに備わっている心だ。

お昼休憩に近くのカフェ「ゆめ十夜」さんで古事記の漫画読んだり、りんごはちみつてぃー飲んだり、温泉ミュージアム行ったり、温泉に入ったり。
お気に入りは「アルテノイエ」というカフェ&ギャラリーである。ペルシャ時代の壺から現代の陶芸家の作品まで骨董品のセンスが私の感性に刺さりまくりで、また行きたいスポットである。

地獄蒸したまごも2日ほど売った。
なんと1個50円。え?安。

夕方はラッシュ(わんこ)のお散歩。
これが鉄輪の土地を知るのにもってこい。古美術さん、温泉、旅館、カフェ、公園、シェアハウス、暮らしを知るには町散歩がいい。歩くと見えてくる。

鉄輪の文化
温泉地は「湯治」をする場所としての歴史がある。湯治とは、温泉に入ることを通じて病気の治療や健康の回復を図ること。何週間もかけて湯治を行うことから貸し間という文化があり、一泊3000ほどで一室を借りれる。
近くにある温泉ミュージアムは最近できたのだが温泉の種類と歴史について知ることが出来た。温泉ソムリエの資格を取っている若者も多く、効能などに詳しく話を聞くのが楽しかった。鉄輪のお湯は鉄とあるだけあって、舐めると鉄の味がする。個人的にお気に入りの温泉は、春夏秋冬、柴の湯、里山の湯である。宿の屋上から見える鶴見岳と別府湾、立ち上がる湯煙の風景が美しい。

この1週間での気づき
・はじめは共同生活は結構気を遣う。
・地域の交流スペースになっていて魅力的
・1週間くらいすると勝手がわかってきて慣れてきた
・温泉の性質によって肌に合うものと合わないものがある。
・働くのがいい(役割をもてる)
・住み込みや自営業は仕事プライベートの差が付きにくい。
・観光地は知らない人に親切。
・街歩き、人巡りがいい。



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