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【恐】男に家までついて来られた話

これは私が実際に体験した、非ホラーの怖い話。
お子さんがいる全ての人に知って欲しくて書いています。

小さい頃から両親から、「知らない人について行ってはいけません」的な指導はされており、
お菓子をくれても(以下略)とか、
お母さんが入院したから一緒に病院に行こうと言われても(以下略)とか
色々なパターンで教えてもらっていた。

小学3年から海外に住むことになってからは
日本人の子どもは狙われやすいという噂もあり
余計に厳しく言われていた。

半ば人間不信になりつつも、三年住んでいて
実際に怖い目に遭ったということは聞いたことがなかった。

まぁ危ないとか言っても、それは小さい子の話であって
中学生になれば体も大きいし、誘拐なんてされないだろう。
そんな油断もあったのかもしれない。

中学1年のある日。
ちょっとサイズが小さくなったかな?と思いつつ
気に入っていたジーンズ生地のタイトスカートで学校へ行った。
下にブルマを穿いていたので、パンツが見える心配がなく
膝よりだいぶ上(わかめちゃんほどじゃない)でも大して抵抗なくはいていた。

私の通っていた日本人学校は、家から電車とバスを乗り継いで1時間くらいの所にあった。
その日もいつものように、家の最寄り駅まで電車で帰ってきた。

その電車で近くの席に座っていた現地の男性が同じ駅で降りたことには気づいていた。
私の数メートル後ろを歩いていたので、なんとなく気にはなっていたが
距離を詰めてくる気配はなかったので普通にアパートまで歩いた。

玄関でチャイムを鳴らしたが留守のようだった。
後ろからさっきの男がやってきた。

うちのアパートの大家さんが一階で精神科のクリニックを開いていたため
よく患者とすれ違っていたので、その男も患者だと思い、
「どうぞ」と先に入るよう促した。
すると男は「いえいえ、お先にどうぞ」と言う。

少し変だなとは思ったが、あまり深く考えず
鞄から鍵を取り出し開けてしまった。

エントランス入ってすぐ左がクリニック。
私は右の階段を登って2階の部屋を過ぎた時、いきなり壁ドンされた。
ついて来てたことに気がつかなかったのか、間違って上がってきたと思ったのか、
他の階の来客と思ったのか、そのへんの記憶がない。

ただの壁ドンじゃない。
男は銃を手に持っており、私の腹に押し付けられている。

一瞬何が起きているのかわからなかった。
銃はぱっと見カーニバルの玩具に見えるが、本物を見たことがないのでどちらかはわからない。

男はは人差し指を口にあて「シッ!キスだけだから(現地の言葉)」
それを聞いてやっと理解した。

もう銃が本物でも偽物でもいいや。
幸い一階には医者もいるし(精神科医だが)
と思うが早いか、腹の底から「キャーーーーーーーーーー!!!」と叫んだ。 
今思えば、中学生にしちゃ冷静だったな。我ながらグッジョブ!

男は大慌てで階段を降りて行き、私はダッシュで階段を登った。
下の階で誰かが追いかける音が聞こえた。
部屋に着いてすぐ鍵とチェーンを閉めた。

数時間後母が帰ってきて、あったことを話すと
「アンタ何のために剣道やってるの?傘持ってたでしょ?」
と怒られた。
まず心配してよ。ものすごく怖かったんだよ。抱きしめてよ。

銃を持ってたこと、大声を出したことを話すと
「危ないじゃない。撃たれたらどうするの?」と。
もうだめだこりゃ。

犯人を追いかけてくれたのは2階の人で、
後日、私たちがその国に行く何年か前に、日本人の少女が殺されて埋められていたこと
まだその犯人が捕まっていないことを聞かされた。

今思えば警察に行くべきだった。
次に誰かが被害に遭うかもしれないなんてことは当時は考えられなかった。
後悔してもしきれない。
あの顔絶対忘れない。

このことがあって、人間不信に拍車が、かかり
特に大人の男性を警戒するようになった。
スカートははかなくなったし、帰国するまで常にカッターと防犯ブザーを持ち歩いた(危)

その年に、一つ上の男子数人が車に押し込められそうになるという事件があった。
幸い逃げることができて無事だった。
男子も女子も危ないことに変わりはないんだと思った。


これは海外で起きたことだけど、
手口としては日本でだって例のある犯行。
オートロックも完璧ではありません。
住人の後ろから一緒に入れてしまう。

子どもたちに常に言い聞かせているのは
背後を歩く人間にも注意する。
音楽を聴きながら歩かない。
後をつけられても気付きにくいから。
服装にも気をつける。

あと、咄嗟の時に声を出せる、もしくは防犯ブザーを鳴らせるよう
シュミレーションをする。

実際にそのような事になったらパニックになるだろうけど
頭の片隅にでも置いておいてもらいたい。

とにかく叫ぶ!助けを求める!
武器を持った相手とは無理に戦わない。
とにかく何とかして逃げる方法を考える。

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