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私と自問自答ファッション

JJGたちのTLが活気にあふれている。
〇〇の会だったり、試着旅だったり、オフ会だったり、大人数でないと体験できない料理を食べに行ったり。
自問自答ファッションというテーマを通じて出会った人たちの集まりは華やかで、温かくてキラキラしているのだろう。
地方在住かつ老々介護をしている両親のこと、財力などを考えるとおいそれと都会へ出かけられない私はSNSやnoteで伝えられるその様子を垣間見、人や服との出会いとそのドラマに元気をもらったり感銘を受けたりする。
画面の向こうにいるJJGたちはいつも楽しそうでキラキラしていて…なんてことは思っていない。その裏でたくさん悩んだり悲しんだり怒ったり笑ったり泣いたりして、中には生きづらさを感じている人もいて、それでもその瞬間、時間だけは思い切り楽しんで輝いていることを知っている。

でも正直、もやもやとすることはある。
嫉妬、と言えばそうなのだろう。お金がある人はいいなあとかではなく、単純に東京や大阪、もしくは近くに住んでる人はいいなあ的な物理的にどうしようもないことなので、どうしようもない。ガールズにというよりは自分の境遇にどうしようもないやるせなさを感じているのだ。
そして思う。
前にも似たような感情を覚えたことがあったなあと。

それは私の推し活でのことだ。
それはとある漫画と映画から始まるのだが、数十年ぶりの新作公開とあって界隈はとても盛り上がった。
聖地が新宿ということや、コラボカフェやイベントなどが盛んだったこともあり付近に住むファンたちは気軽に集まっていた(ように見えた)
聖地付近では映画も長い期間上映されていて何十回と観に行く人もいて、とうの昔に上映終了していた地域に住む私はそれも羨ましかった。
また、遠方に住んでいても身軽に「聖地行ってきたよ☆」と写真を上げる人もいて、気軽に出かけられない我が身を恨んだものである。
その頃、推し活とSNSを介して親しい友人が数名出来ていたのでなおさら羨ましいと感じたのだ。
親しい人たちが数名でご飯を食べに行ったり、飲みに行っている報告を見て何とも言えない焦燥感を覚えた。
またコミケに行った報告で○○さんと会った、とかそんな報告を見るのもしんどいのにSNSを見るのがやめられない。
自分を置いて周りがどんどん親しくなっていくのではないか…そんな被害妄想的な不安でいっぱいだった。SNS上だけでも置いて行かれないように、情報をつかんでおかなければと必死だった。
私はリア友がいないので、SNSで知り合った人たちとはいえ置いて行かれるのはとても寂しかったのだ。

そんな中、時々我に返って思うことがあった。
「本当にその集まりに行きたいのか?」と。
趣味の合う人たちと推しについて語るのは楽しいだろう。美味しい食べ物とお酒があったらなおさら。
けれど私は人見知りする性格だし、話し上手でもない。
集団になればなるほどだんまりになるタイプである。私の話なんて聞いてもつまらないだろうと卑屈になるタイプである。パーティー会場にいれば壁の花になるだろう。いや染みかもしれない。
SNS上では社交辞令のように「りんさんにお会いしたいです」「私もです」というやり取りが飛び交っていた。お互いその気持ちに嘘はなく、けれど私には内心「会ったらがっかりされそう」という思いもあった。
ましてや気の合う人たちはほとんど(というほどもいないが)関東か、関西の大都市在住もしくは付近の人たちばかり。
その人たちと会って、都会の喧騒の中でワイワイとにぎやかに過ごせるのかと言われるといささか疑問である。私はインドア派なのに。
そして思う。私が好きなのはその漫画と映画ではないのか。「オフ会に参加したい」「友達が私のいない所で楽しく遊んでいるのが寂しい」というのは違うのではないか。だって友達を作るためにその作品を好きになったわけではないのに。
SNS上で推しや作品について語り合うのはとても楽しい。昔は文通という手段で、TM NETWORKのことを語り合い毎回便せん10枚を送り合った文通友達もいた。(彼女は今もきっとFANKSだと思う)今はSNSというリアルタイムに語り合える発信の場があり、話題は尽きない。
なお、私はその作品で二次小説も書いて公開もしていた。その作品を好きだと言ってくれる人もいて、それで十分ではないのか。
そんな思いと、いややっぱり羨ましいという思いを行ったり来たりするうちにリアルで会って遊べる友人が数名できた。互いに忙しく、一年に1回か2回会えればいい程度だが、友人たちは「会ったらがっかりされる」という私の変な不安を一蹴して笑い飛ばし推し活以外の話もする間柄になった。
そんな感じで、相変わらず東京で開催されることばかりのイベント情報にモヤッ・・・とはするものの、今は私にできる範囲での推し活をするということで区切りはついた現在である。

そしてJJGである。
推し活もそうだけれど、職業年齢それまでの生き方などまったく違う人たちがあきやさんと自問自答ファッションを通して知り合い、仲良くなってお茶をしたり試着旅をしたりヌン活をしたり…すごいことだと思う。
羨ましくないわけがない笑
先ほども書いたが正直、とても羨ましい。これは推し活とはまた違うタイプのもやもやである。
きっと私が東京なり大阪なりに出かけることを呟いたら、一緒に試着に行きましょう、百貨店巡りをしましょう、あんみつを食べに行きましょうと誘ってくれるガールズもいるだろう。いや実際に声をかけてくれたJJGたちもいるし、お会いしたこともある。

けれど私の場合、そちらにばかり意識が行ってしまって目的を忘れてしまいそうになるのは先ほどの推し活で痛感している。
そんな私の目を覚まさせるのはあきやさんのこのnoteだ。

そして自分が書いたこのnote。

都会で生きるガールズも、地方で生きるガールズもみんなそれぞれの穴を掘っていてたまに地上に顔を出して近況を報告する。
往々にしてガールズは楽しいことや嬉しいことをSNSで発信してくれているので、それだけが目立ちがちだけれども実際は仕事でワーッとなったり、人間関係でワーッとなったり、ままならない現実にワーッとなることも多いだろう。その多くは語られない現実はJJGたちの購入報告や服との出会いにほの見える。そしてJJGはその出会いがあったことで新しい世界と出会い、また孤高のモグラになるのだろう。

ただ、それでも試着100回は難しいし、百貨店も遠い。みはしのあんみつは名古屋では食べられないし、お伊勢丹参りもできない。(一番近い都会が名古屋なので…)
演歌バッグも自己紹介バッグもない。
それがJJG必須科目といつの間にかまた思い込んでしまう。※みはしのあんみつはJJG必須科目ではない。(そもそも必須科目はない)

JJG必須科目があるとしたらきっとこれだ。

自問自答ファッションで大切にしているのは「自分の人生に集中すること」。

「自問自答ガールズ」は孤高のもぐらたちより引用

そして、それでもさまよいかけているとエスパーなあきやさんはこんなnoteを公開してくれた。

みなさんにも「少ない服で生きてほしい」「真剣勝負してほしい」「いい服を買って欲しい」といっているわけでは全くありません。けれど「服を買うときにちょっといつもより時間をかけて考えてみると、見えなかったものが見えるようになる」とは思っています。ファッションだけでなくって、人生も生活もより一層面白くなります。


私は自問自答ファッションを知ってから衣服についてかなり考えて購入するようになった。
そう、CABaNのスカートもそうだし、プチプラのワンピースもそうだ。
バッグは義母から譲り受けた革バッグで今はいいし、スマホポーチは編んでしまおうかなんて思っている。
そう、ここで逆転現象みたいなことが自分の中で起きていて、演歌バッグや自己紹介バッグも持たずプチプラでいいならJJGではないのでは…?なんて思っていたのだ。TLに流れるJJGのつぶやきには購入報告やびっくり試着の話があふれているというのに私と来たら…。
でも大事なのはそこだけではなくて、自分が服を買うことでどれだけ己と向き合ったか、なのだ。
私は自問自答ファッションを知ったことで、これまでは買うこともなかった靴を買い意気揚々と出かけられるようになった。人に写真を撮ってもらうなんてみっともないし嫌だと思っていたのに写真を撮ってもらった。このスカートに似た安いスカートではなく、このスカートを購入できたし、ずっと行ってみたかった劇も観に行くことができた。パタリーさんのアクセサリーを見るために初めての場所へ車を走らせたし、今度もmmmさんのPOPUPへ出かける。
推し活で仲良くなった遠方の友人と日帰り旅行をしたり、ファッションの話もできるようになった。(ちなみに最近は学生の長電話のようなLINEのやり取りをしている)私がキラキラの指輪をつけてもいいんだと思えたのは彼女が始まりでもある。
そして中途半端にしていたアロマテラピーもまた始めることができた。
それはきっと私の財産だ。

そして、私の制服だけれど一周回ってナチュラル系に戻りつつある。杜に住んでる魔法使いなのだからそうなってもおかしくはない。前と違うのは指輪がたくさんあったり、ごついブーツを履いていたりすることだ。
これは私が私なりに自分のファッションや暮らし、人生ややりたいことについて考えた結果である。
あいにくと仕事着はもっとラフだし、普段着もラフである。
でも誰かと出かけたり会いに行く、または映画を観に行ったりちょっとしたお出かけだったり、そんな時の制服ができつつあることがありがたい。
そしてそれは私のもう一つの仕事着にもしていきたい。

やっぱり、自問自答ファッションはパワーをくれるのだ。


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