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【読書ログ】『オリンピックの身代金』 奥田 英朗

またもご無沙汰してしまいました。
前回の記事を書いた後も、あちこち行ったり来たり。

ただ、一時期仕事が忙しいという理由で中断していた読書は、また「1日1章は読む」を再開して、この1ヶ月間、じわじわ読み進めていました。
今回は「1万円選書」で選書していただいた長編小説です。

これがですね・・・めちゃくちゃ面白かった!!!


舞台は1964年の東京。
オリンピックを前に、新幹線やモノレールなどのインフラ、競技場の整備などがどんどん進み、初めてのオリンピック招致で街は湧き立っています。
そのようななか、地元の秋田を離れて出稼ぎ人夫として飯場で働いていた兄を失った、東大生の島崎国男は兄と同じ飯場で働くことで、労働者たちの過酷な実情を身をもって体験します。
そこでの体験や思いから、オリンピック爆破テロを企てて・・・。

あらすじは、こんな感じでしょうか。

物語は、いろいろな人の視点、かつ時間軸もバラバラで描かれています。
最初は「この日って、あの人が〇〇してたときだよね?」を掴みながら読むのが大変だなぁと感じていましたが、上巻の途中ぐらいからそんなことも気にならないぐらい展開が面白くて、「おぉ、これは次の章も読んでから寝たい!」と思う夜が幾度となくありました(笑)。
オリンピックを人質に身代金を要求する国男とオリンピックまでになんとか国男を逮捕しようとする警察の攻防が・・・スリルいっぱいでたまりません!


と、ストーリー展開に完全に夢中になりすぎて、またも「なぜ岩田さんはこの本を選書してくださったのか」を考えそびれてしまいました。
最近「これからどうしようか」をそろそろじっくり考えていかないとなぁと、ふとした瞬間に思うことが増えてきたので、残った本を読み進めながら、またゆっくり考えていきたいと思います。

ネタバレしたくなくて、かなりあっさりまとめていますが、このストーリー展開と絵が浮かぶような描写、たまらなくオススメです!

それでは、また次の一冊をご紹介できる日まで。

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