身近なことから愛せ
10年後、100年後自分はどうなっているんだろう
そんな漠然としたことを考えるのはとてもワクワクする。
また父からの怒号だ
すぐ感情的になると物に当たったり、声を荒げることで
自分を落ち着かせる父のそのやり方に中学生ながらに蔑んでいた
幸いなことに母親はとても穏やかで温厚な性格で唯一尊敬していた。
そんな性格が対極にある父と母がなぜ結婚し、一生を添い遂げようと思ったのか真相は分からず自分は高校生になった。
自分が高校生になった頃に父と母は離婚し、必然的に自分と弟は母と暮らすことになった。
「離婚」にはネガティブなイメージで溢れていたけど何にも縛られないし怒鳴られることもない、もう父に怯えなくていい。家に帰るってこんなにも楽しかったっけ。
それから数ヶ月が経ち、訳あって一人暮らしを始めることになった。一度は憧れた一人暮らし。のはずなのに、部屋越しから微かに聞こえていた母の電話、テレビの音、父がプロ野球でホームランを打った時の甲高い叫喚がない。静寂が果てもなく続いていた。
初日は寂しさで少し涙が頬を伝った。
結局ないものねだりだった。切実に一人になりたいと願ったのに疎外感に耐えられない。
恋人と別れる時もそうだ、失ってから大切なものに気付くことがよくある。
愛を与えられる側から与える側にいずれなるんだから今は甘えたっていいはず
自分を必要としてくれている身近な人からまず大切にしようと思う。
将来大金持ちになって高級車や都内の高層マンションで天狗になったり権力者になって人々から名声を得たい訳でもない。
日々の小さな幸せの断片を噛み締めたい。
バイト終わりのご褒美のケーキ、晴天の日に友達と遠くへ出かけたり、恋人と家で一日中過ごす。そんな今の小さな幸せ、人間関係が未来に形として表れると信じている。
今日も予定はないが散歩でもしてみよう。
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