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あなたを一番大好きなちいさなともだち

たまたまこちらのnoteを読んで、あぁとても良いな…と思ったので紹介します。

ちょうど、先日行った「こどもまんなか」雑談会でも、こんなことが話題になりました。子育てや教育に関わる言葉でネガティブなものってあるね、あれはよくないよね…。その時例に上がったのは「教育格差」という言葉でした。そして、インスタグラムのようなSNSがまた良くない(※自分の感情がコントロールできない・他者との境界線があいまいな状態でみることが)、あれは見なくてよい他人の暮らしが見えて、自分も同じようにしなければ、と焦ってしまう…という話にもなりました。

「自宅保育」という言葉も、人によってはただの事実を表したものと受け止めるそうですが、なぜだか”園に子を入れず、家で一緒に過ごす親”にプレッシャーを与えるニュアンスを含んでいる場合もあるようです。

「教育格差」も「自宅保育」も少し前までなかった言葉です。私は保育の仕事をしているので、子ども・教育関係の言葉に敏感であるため知る機会がありましたが、同年代(50代)以上の人たちは、こういった言葉自体を知らないかもしれません。言葉は生き物で、その時代を反映している側面があるかもしれませんが、このように突然流行語のように現れた言葉に、”自分という個人”が必ずしも含まれる・飲み込まれる必要はないのですよね。

私は子育て・子どもと暮らすことは、「ひとりではできない、けれども個人的な営みだ」という実感があります。矛盾するようですが、両者は私の中で同時に成り立つ実感があります。

最近は特に、”子どもと親が二人っきりで家で過ごすこと”は良くないと言われる風潮にあります。親が追いつめられる、子どもに対して刺激不足になる、などと言われます。しかし、これも程度の問題で、親と子が二人でいる時間が悪いわけでも、いつも・どんな親でも苦しくさせるわけでもないでしょう。お互いに楽しくかけがえのない時間になる場合も、当然ながらあるのです。

私が子育てをしてきて、いつも・何度でも思い出していたのは、子どもたちが入園前に、毎日私とそれぞれの子どもと"二人で過ごした"、どうということのない日々のことでした。たぶん子どもたちは覚えていないでしょう。私しか知らないこの時間が、何年も私を支えてくれました。あの時、24時間子とずっと一緒・毎日繰り返し二人で何もない時間を過ごすという経験をしたことが、私に親の幸せと覚悟を教えてくれました。きっとこれから先もこの時間があるから私は幸せに生きていかれる確信があります。

ネガティブな言葉が幸せな親子の時間を阻害することには、怒りを覚えます。外からのネガティブな言葉やSNSの中の他人の暮らしに惑わされずに、親は子どもとそういう時間を過して良いのです。せっかく親になったのだから、それを楽しまなかったらもったいない。いつも一緒・いつも二人だけ(三人だけ)が辛くなったら、その時に人を頼ることに躊躇は必要ないです。だけど、最初から「家で私と二人きりではこの子に刺激が足りないのでは?」などと思う必要はないということです。子育てをはじめる前に、ネガティブな言葉に出会ってしまい、実際の子どもと暮らすことに対しての感度が鈍くなったり、マイナスからスタートしてしまう事があるのだとしたら、本当に残念です。その年齢の子どもが誰よりも一緒にいたいのは親であることを、私は保育士になってたくさんの子どもたちから教えてもらっています。子どもたち自身が心から求めているのが親なのだから、いくらでも一緒にいてよいのです。

そして、どれだけ親が引き留めても、子どもは思っている以上に早く、親より惹かれるものを外に見つけて、離れていきます。そこは全く心配なかった…自分の子をみても、友人たちの子をみても、みんなそうです。古今東西そういうものです、間違いない。


冒頭で紹介したhaluさんのように、「よそはよそ、うちはうち」(…以前私もこのタイトルでnoteを書いたことがあったかも…)の感覚が、今はとても大切なのかもしれません。親子という関係は、「お互いの人生のひと時、ルームシェアしながら小さな友人と過ごしている…」そんな感覚で楽しむのが一番良いと思いました。その小さな友人はあなたのことが一番好きなのです。こんなに幸せなことは他にないです。



※「よそはよそ…」のタイトルで書いた過去記事、検索したら出てきました。


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