XX人の壁について調べてみる - 副業組織の拡大方法 2
こんにちは。Rimo合同会社で代表社員をしている相川です。
今日は、昨日書いた
のシリーズの2個めとして、過去の組織の失敗から学んでおくと言うのを今日はやってみたいと思います。
プロジェクトマネジメントの一つに、プレモーテムという方法があり、プロジェクトをやる前に、「もし失敗したとしたら、その失敗の原因、被害の大きさ、防ぐための対策はどうか」を考えておく方法です。失敗後に対策するのをポストモーテムと呼ぶのでそれのシミュレーション版です。
では始めていきましょう。やり方は「XX人の壁」でググってでてきたページをひたすら読みます。10、30、50、100、300とか1,3,5ぐらいが頭にある数字をひたすら入れていきます。ちなみに自分は100人までは経験上、見たことがあるので、そこまでは肌感覚でわかっているつもりです。
以下に、いくつか良いページがあったのでそれを取り上げます。それ以外にも実際は読んでいます。
http://hosokawaeiji.com/2018/01/124/
30人の壁:社長をヘッドに、社員はフラットからはじめてリーダーを介したマネジメントに移行。その時の社員の意識のズレ
解決法:組織づくりのノウハウを社長・新任のリーダーが知っているかどうかと言える。
50人の壁に直面するかどうかは組織化に伴って権限移譲されたリーダー(事業部長)がキチンと事業運営できるかどうかのマネジメント力が起因になっている
100人の壁の原因:
・課長職のマネジメントスキル不足(人がいない・教育体制がない)
・大きく・複雑になった組織を支える制度、インフラ、マネジメント体制が整っていない
メモ: すごく体系立てて説明してありわかりやすいです。基本的にそれぞれの壁は社長から見て、2階層下、3階層下がいる組織をしっかり管理できるのかという話に思えました。マネージャーがマネージャーを育てる仕組みや、人事制度で多少マネージャーに問題があっても大きな問題にならないような仕組みがあることが大事だという結論なのかなと思いました。
https://recruitment-activity.com/case/526/
100名の壁
これまでの理念・ビジョン共感に加え、より深部にある個人の働く目的に目を向けたことだったと思います。個人の目的というのは、要するに「社員がどこを目指しているのか」「何のために頑張るのか」です。
現在は300名の壁にぶつかりつつあります。まさに今着手していることとしては、理念やビジョンへの共感と個人の目的に加え、果たしてそれらを叶えるための「手段」が社内にどれだけあり、どれだけ質が高く効率的かということを追求しブラッシュアップすること
30名の壁
数名の組織だと社長がトップに立ち、社員が比較的対等であるケースが多く経営方針や事業方針などが伝わりやすいため、コントロールしやすいです。しかし30名ほどになると組織化が必要になってきます。
属人的な経営や業務から、社員へ裁量を持たせる動きが必要となります。
50名の壁
また50名を超える頃には、中間管理職の強化が必要となります。
会社によってはトップダウンの方針から、ボトムアップへ移行するケースもあるでしょう。
どちらにせよ中間管理職を強化し、情報を双方へ伝達させる動きが必要となります。
100名の壁
100名の壁では、分業化が必要となってきます。効率化し最適な配置が求められるでしょう。そのため、採用ポジションや人材要件が異なるため組織の多様化が進むため、文化浸透し共通認識を進めなければ舵取りが難しくなります。
ある程度、現場責任者へ裁量を移行し各組織のカラーを作りつつ、秩序を保ちながら進める必要があります。
メモ: 会社のビジョンではなくて、個のビジョンの方に注目しているのと、300人になってその手段の豊富さにも目を向けていることが勉強になりました。うちの組織に一番使える構造かもしれません。
https://www.corner-inc.co.jp/media/c0034/
組織規模が大きくなる中で、経営戦略が全員に行き届かなくなったり、誰が何をしているのか把握できなくなったり。一人ひとりの状況が分からないことが増えていました。
昔から空気を読める人が多かったんです。...「わかってくれるだろう」「きっとこういう風にやってくれるだろう」と空気を読んでくれることに期待するのではなく、人事制度によって方針を浸透・定着させていきたい
「急成長」に必要な項目をメンバーで議論しました。結果的に、抽出された項目をグルーピングすると「プランニング」「プロセス」「グロース」という要素に分類できた
アウトプット、スキル、プランニング、プロセス、グロースと、5つの評価軸を設けている
メモ: 基本的には、評価制度を明瞭にすることで100人の壁を超えているようです。その際に個人のスキルやアウトプットだけじゃなく組織に対する貢献に関する指標を明確に入れるようになっているのがポイントなのかもしれません。
爆速成長マネジメント イラッド・ギル
ギル:初めての起業で創業者はよく、人事責任者や人事担当、法務担当、財務担当を雇うタイミングがわからないと言います。特定の資金調達ラウンドを実施したとき、売上が一定額に達したとき、社員数が一定数になった時など、こうした責任者を組織に追加すべきタイミングはいつでしょうか。
アンドリーセン:社員数が50人から150人くらいの範囲のどこかですね。50人を超えて150人に向かうまでに人事部門をつくらないと、間違いなく何らかの大失敗をするでしょう。150という数字がダンバー数、つまり人間が直接人を認知できる上限だからです。社員数が50人から150人となる段階で、全社員がお互いの顔と名前を知っている状況が失われます。
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CEOは全社員と1対1の関係が築けていたわけです。しかし50人を超えると、属人性をなくしたプロフェッショナル同士の関係が会社に要求されるようになります。人事面で課題が出始めるのは、職場でプロフェッショナルな姿勢でいるべき時に、不適切な判断が行われる時です。
メモ: ダンパー数という人間の認知に関する指標を元に、実はダンパー数は150ではなく人によって100-250の間らしいので、これが100人の壁の正体の可能性もあります。人事、法務、財務などは全部制度面なので、他の分館にもあった制度面の整備が必要というのはそのとおりなのかもしれないですね。
まとめ
大抵のものが、マネジメントと人事・評価・財務などの制度設計で解決するという結論でした。100以上の組織の次の壁はあまり書かれていなくて、それはそこまで制度が整ってしまえばマネジメントは何階層でも繋げられてしまうので、それ以降は普通に拡大できていってしまうのかもしれないと思いました。
副業組織でどうしていくか
副業組織の場合、給与の問題は契約時に解決しているし、元々評価やモチベーションは個人に紐付いているので、実は制度的にはもっと拡大できる余地があるという感覚を持ちました。40人も給料を払っているので、財務などの体制は他の会社よりもしっかりしているのもあるのかもしれないです。
一方、仕事を振る側の認知能力を超える問題はボトルネックになり得ると思いました。これを解決するには降る側を複数人にする必要があるでしょう。振る側が複数人になるので、そこの意識合わせをどのように行うかという問題が重要になりそうです。ただ、ここは5人ぐらいまでは全員で会議するのでいけそうなのと、GitLabのように全員がリモートでやっているところを参考にすればもっと数が増やせるかもしれません。
次回ももう少し違った観点から話を詰めたいと思います。とはいえ展示会の準備なので明日はその話をするかもしれません。
はたらくを未来に
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