駅前ロマン

故郷にて、弾き語りしてる方に遭遇。
やっぱり、生音って素敵だなぁと思った。

高校生の頃、アルコール依存の親がいる家が嫌すぎて、真夜中の駅前にいることが多かった。今思うと、女子高生が1人彷徨ってるの危険だったなぁ。

幸い、危険なことは1度もなくて、優しい時間しかなかった。

夜の駅前には弾き語りの方がいて。
夜のひんやりとした空気感、その中に溶け込む音がなんだか好きだった。

駅前で出会ったバックパッカーさんとカラオケに行ったこともあったな。たくさん話した記憶。何を話したかまでは覚えてないけど、とても楽しかった。

こんなだったので、高校はかなり適当に通ってた感じだ。休みの電話は、親のふりして自分で学校に電話していた。
テストだけは、ほぼ首位だったので、誰にも文句は言われなかった。

弾き語りを聴いて、様々なことを思い出した。

しんどい中でもどうにか光を探して、必死に生きていたあの頃。真夜中の駅前で奏でられる音楽が、私にとっての光だった。

「いつか誰かにとっての光となるものを作りたい」と駅前で出会った方と語り合ったことがある。夜景見ながら、これだけの人が生きてるんだよなぁと。

真夜中の駅前にはロマンがあった。

あの頃の私は、すごいやつになってやると意気込んでいた。その後、上京して半年後に母が亡くなり、色々あって、精神を大きく病んでしまい。

ロウソクの炎が消えかけているような精神状態で、どうにか東京を生きてきた。
しんどかったけれど、ここでも音楽に救われていた。特に長澤知之さんの音楽。

本当にね、音楽を作り奏でる人たちに感謝しかない。

最近は、自分は何者でもない1人の人間だということを感じている。ごく普通に暮らすということの幸せをようやく知った。

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