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美術館で個展 : solo exhibition

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2010年より国内美術館で開催してきた個展の記録と感想をまとめています
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福岡県立美術館で個展 ~ 部屋は静か 世界はにぎやか

展示室利用の申請から ~ 搬入まで 2015年1月中旬に利用申請書提出、4月半ばに期日調整の連絡を封書で受けて電話で担当者と交渉し、5月には正式な確定通知を受けました。 開催1週間前には必要な準備を完璧に終えたと思っていたのに、搬入1日前に、まだ完了していない作業があったことに気づき、慌てて何とか間に合わせ、搬入当日10月5日を迎えました。 10月5日(月)搬入 ~ 3つのグループ展の搬入と重なる 今回は祝日の関係で7日間というロング開催となりました。仕切り壁で3部屋

下関市立美術館にて riluskyE 個展 ~ 典雅な空間美の建物、地域に活用される芸術文化の拠点

ここで個展をやりたい ~ 個展開催までの流れ 2012年に観光として初めてこの美術館のある長府エリアを訪れ、この地で個展が出来ればと思いました。 翌年2013年1月に、電話で正式に「個展をやりたい」と担当部署の方に相談、「誰にでも貸しているのではなく審査があります」と念を押され、承知した上で、もらっていた申請書と自分に関する資料を郵送しました。 しばらくして、使用希望者のための資料が届き、メールで担当の方と何度か質疑応答、希望開催時期を調整しました。 内定を頂いたのは

兵庫県立美術館で個展 riluskyE ~ 訪問者でなく展示室利用者の視点で施設の良い点、改善点も述べます

まずは、使用申請書類の提出からスタート ( コロナ禍以前の話になりますので、現在とは状況が異なるかもしれませんが、人間の動きと心に大きな変化はないと思うので、あえて、過去の経験を蘇らせました ) 初めての個展は、前年度に地元福岡市の美術館二か所で行ったので、今度は遠い県外に出たいと漠然と思っていました。新幹線移動も視野に入れてネットで中部地方までの各美術館のHPをチェックしていると、この美術館のHPで展示室の利用に関する記載がありました。ただ、具体的な手順はわからなかった

愛知芸術文化文センターで riluskyE 個展 ~ 展示室を利用した側の視点で施設の良い点、改善点にも触れています

申請日に幸運の女神がいた 開催希望の前年2011年12月に、愛知県名古屋市栄にある愛知芸術文化センターの受付を訪れました。ここは窓口に来て直接申請をしなければならず、 希望者が多数の場合は後日に抽選会を開くというシステムになっていました。広く市民に利用してもらう「多目的アートスペース( 貸しギャラリー )」が9室ほどあります。 地下2階にあるアートプラザ内にある窓口に行き、来年度下半期の申請のことで担当の方と相談すると、申し込み締め切りの終わっている上半期の6月末に空きが

福岡市美術館で riluskyE 初めて個展をする~ 申請から広報活動、会場設営、雑感まで

美術館で初めて個展 ~ 申請書提出から許可まで 福岡県には4つの公立美術館があります。中でも、市の中心部にある大濠公園という広大なスペース内にある福岡市美術館は最も訪れる人の多いところと思われ、周囲のジョギングコースはいつもにぎやかです。 2010年12月下旬、美術館管理課を訪れ、ギャラリーを借りる方法をたずねると、申請用紙を1枚渡されました。決められた期限内に提出して、許可されるかどうかを待つことになります。実施日の半年前に期限を設定している美術館が多く、福岡市美術館の

広島県立美術館で個展 RiluskyE ~ ヒロシマ・モナムール 広島わが愛

巻頭詩: 夕暮れに最初の灯りをともすのだ 私たちの住む部屋のように 神と想像力はひとつ・・・・ あの最高のろうそくは何と高く闇を照らすことか ~ ウォーレンス・スティーブンスの詩より 次はどこの美術館で個展を行うか、その決め手は・・ 2011年から2年間で地元の福岡、名古屋、神戸の4つの公立美術館で個展を行ってきました。ただ、名古屋や神戸という観光でも栄える大都市での個展はとてもやりがいがありましたが、作品の運搬費用が高額になることが最大の問題でした。 そこで、次回の個