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ゲルハルトリヒター展と吉本興業アーティストOWVのライブで見えた共通点

途中で放置していたnoteの続きをようやく書きました。

約半年前。
2022年9月末から10月頭にまたがって5日間東京へ行ってきました。
その期間でゲルハルト・リヒターの美術展覧会と吉本興業実力派ダンスボーカルアーティストOWVのライブSTRANGEを見て、自分が考えたことを書きたいと思います。

ゲルハルト・リヒター展感想

東京に行く直前まで、私はリヒターのことをほとんど何も知らずにいました。
初心者の鑑賞日記や覚えがきとして読んでもらえたらと思います。

さて、9月末。
展覧会がちょうどやっていると知って
インターネットで彼について調べたときの
第一印象は時代が求めたアーティスト
背景がわかりやすい美術家というものでした。

同時期に開催されていたボストン美術館展もかなり気になっていたのですが、
新しい芸術や今生きている芸術に興味があり、話題となっていたリヒター展を観覧してきました。

入場してすぐに、気づいたものは、
何層にもなっているガラス。

あれはいったいなんだろうと思いながら、展覧会場を回りました。
抽象画がメインであるようで、作品点数は多く、展示の部屋がたくさんありました。
鏡がところどころで展示されていたのも印象的でした。

最後に初めに目に入ったガラスの横を二度目に通ったときハッとしました。

鑑賞した作品たちの前を、人々が行き交って、
ゆらゆらと景色が変化していく。

ガラスに映る展覧会が最後の作品としてそこには存在していました。

そのときすごく衝撃を受けて
高く評価されているリヒターの魅力の断片を感じたように思います。
知らない世界を知ることが出来てよかったなあ……という満足感に包まれて
私は美術館をあとにしました。

強く印象に残ったガラスの展示が
『8枚のガラス板』という、リヒターの代表的な
作品であることは、この記事を書きながらあらためて調べて知りました。

美術における場についてのイメージ

私は、『8枚のガラス板』は、場を対象にした芸術作品だと思いました。

美術品は、どこでどんな形で見るかが、とても大切だと思います。
寺、城、庭……絵画は、美術館というものが誕生する以前はそういった場所で見られていたはずです。
大学時代、江戸時代の日本絵画を中心に勉強していましたたが、
博物館で独立して展示されているもの以上に、
寺などで見る作品は、しっくりとその場におさまって見えました。

名言集でのみ知っている言葉を物語全体の中で見つけたような感覚、
予告だけ知っていた名作映画をスクリーンで鑑賞したような感覚、
そういう、ものごとの文脈を知ったときの感覚のひとつだと思います。

空間芸術などもそうかもしれない。
場そのもの。その場に流れる時間そのものを芸術作品として、体全体で鑑賞する。
その場にしか成立しない文脈を読み取る感動体験、とでもいうのかな。

数日後、私は、OWVのライブでも
リヒターの展覧会で観じたものとひどく近い感覚を覚えました。

(ここからは、いつもどおり、OWVの話をファンのひとりとしてしていきます。)

OWV STRANGE 中野昼夜の感想

ゲルハルト・リヒター展の数日後、私はまさに
『その場にしか成立しない感動体験』を中野サンプラザで味わいました。

吉本興業の4人組ダンスボーカルグループで、OWVのLIVEツアーSTRANGE。

OWV公式サイト

◆Let Go MV

◆カバー曲 君の神様になりたい

九州在住だったり、他いろいろの理由で普段はオンライン配信でライブを見ているのですが、
ちょうど、東京中野サンプラザがOWVの2022秋ツアーSTRANGEの
開幕で、かつ、10月1日は自分の誕生日だったので思いきって空を飛んでいってきました。
ほぼ1年ぶりの現場です。

OWVはワンマンライブを『作品』と呼んでいますが、ライブ演出の正解は観客には与えられないので断片的な情報から推測することしかできません。
構成された舞台の魅力というのは、それまでのワンマンライブのWIND、CHASER、and IにもあったけれどSTRANGEではより強くなったように感じます。
STRANGEのライブでは映像にメンバーがキャストとして登場し、短い芝居をしていることが特筆できると思います。また、映像の尺が長くなったことも特徴で、OWVメンバーに演技力がついたことも映像時間を持たせられるようになったことにつながっているんだろうと思います。

OWVのライブには、2021年のAWAKEやWINDから映画のようなストーリーや構成への意識を感じます。
おそらく、構想自体はファーストファンミーティングのROUTE 1の頃からあったのではないかと思いますが、
OWVはライブは観客とともにつくるものとインタビューでも答えているので無観客のファンミーティングでは実現できなかったことも多かったのではないかと思います。

リヒター展とOWVのライブの感動体験から考えたこと

私がOWVに大きく魅力を感じる理由。
それは、
歌って踊ってお客さんを楽しませる以上の
ストーリー展開
エンターテイメント体験を作り出すことを
意識的にメンバーが取り組んでいることを感じるからです。

私は、偏執的な芸術家が好きです。
自分のルーツは奇想の画家、長澤蘆雪にあります。

パッと見てすごいと思えるかつ、
角度を変えたときに異なる世界がひろがる作品に向き合い
大衆娯楽としてのエンターテイメント性と、じっくりと鑑賞してわかる芸術性が
同居していることが私には大きな魅力に感じられました。  
               
それはリヒターの展覧会と、OWVのライブをはじめとしたものづくりで魅了された感覚にも繋がっています。

これまでnoteでは、OWVのことをメインに書いてきましたが、
彼らの魅力が自分のルーツにも紐づいていることをあらためて実感し
なんだか嬉しい気持ちになりました。

リヒターの展覧会もまた機会があれば行ってみたいと思います。
今回ルーツとして名前を出した長澤蘆雪の話もいつか書いてみたいです。


OWV2023春ツアーCASINOがいよいよスタートします!

さて、吉本興業ダンスボーカルグループのOWVは、
ちょうど明日から福島→大阪→福岡→東京をまわる春の全国ツアーCASINOが
始まります。

そのティザーがこちら。

特設サイト(https://owv.jp/feature/89bfdc3ef230f091db4184e49958c889)も開設され、現地チケットもまだあるようです。
4月1日ライブ配信も決定したので、私は千秋楽のNHKホールはそちらで楽しみたいと思います。

ここまで私の偏愛語りにおつきあいいただいた方は、
ぜひ一度、OWVのライブティザーやMVだけでも
観ていただけると嬉しいです!

Twitterやファンクラブでは、4日前からのカウントダウン、YouTubeでは漁網を利用したアップサイクルの衣装づくり過程が見れるなど、ツアー前に楽しみが倍増する情報がいっぱい。ファンの応援広告や、リーダーの本田さんの出身地である福島も賑わっているようです。

OWVのメインボーカル浦野秀太さん(カウントダウン3日目)

OWV|[DAIWA×OWV] #3
衣装試作品完成!& ライブリハ一部公開

3月9日のOWVリーダー本田康祐さんのツイート

私も、21日の福岡昼公演は現地に行けるので、
彼らに会えること、その空間にひたれることを
とても楽しみにしています。

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