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工房めぐ海と太田ゼミのつながり

I:工房めぐ海について

「工房めぐ海」は岩手県陸前高田市広田町で広田半島営農組合の女性部が中心となって活動していて、おやきやがんづき、ゆべしなどの商品を作り、販売しています。めぐ海の地元の海産物を使ったおやきは創業者の村上豊子さんが開発されており、おやきの生地の材料であるお米や、中の具材の海産物、農産物は広田町で作られたものであり、それらを使い、機械を使うのではなく、1つ1つ丁寧に手作りで作られています。

II:太田ゼミの訪問

工房めぐ海さんと太田ゼミは、2012年来のおつきあいがあります。ゼミ合宿で現地訪問できていた2019年までは、毎年ゼミ生全員で工房を訪問し、美味しいお弁当やおやき、がんづきをほおばりながら、村上豊子さんや臼井美奈子さんのお話しを直接伺っていました。学園祭や町田市のイベントで、おやきやがんづきを販売してPRに努めていました。

2年前に太田ゼミの先輩方が工房めぐ海さんを訪問した時は、震災から約8年。地元の学校給食におやきを出したり、陸前高田市の産業まつりに出店する準備を行なっていました。地元テレビ番組に出演した際の写真を見せてくださったり、原画展の紹介などもしてくださいました。いろんな話をしながらお腹を抱えて笑ってくれたり、いろんなことを話してくれたようです。私たち三年生はこの頃まだ太田ゼミに所属していなかったのですが、過去の議事録やブログを見るたびに陸前高田の方々が心に震災の傷を抱えながらも、強く、そして逞しく生きている姿が印象的です。そして、それこそ我々が知るべき現地の状況です。

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(写真:太田ゼミ合宿9期 2019年9月19日~23日)

III:震災から10年が経過した現地・・

2011年3月11日の東日本大震災から10年が経過しました。復興は進んでいるものの、完全に元通りというカタチにまでは至っていません。そんな震災から10年が経過した今、工房めぐ海はどのような状態になっているのでしょうか。私個人的には、何故10年立った今でも被災地を「被災地」と呼び、被災者を「被災者」と呼ぶのかがとても疑問でした。その疑問を授業内でゼミ生と議論し合う機会をいただきました。実際にめぐ海の方々がどう感じているかはまだおうかがいできていない状況ですが、少なからず陸前高田の方々はどう感じているのか知りたかったので、議論にうまく溶け込むように参加していました。すると、良いか悪いかはこちら側(被災地ではない東京の人間)が判断するのではなく、実際に被災された側が決めるものだという意見を言ってくれた学生がいました。それを聴いたときに、自分のパラダイムにとらわれていたことに改めて気付かされ、東北の方々の気持ちになって被災地、被災者という言葉を使う必要があると知りました。

工房めぐ海さんは太田ゼミと長年のお付き合いで、今年も何度も電話での対応をさせていただきました。本当に有難う御座います。

担当:3年 木口、清水

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