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水と油

私の両親は昔から意見が合わないことが多いです。

私の育った家は、今振り返るとかなり個性的な家だったのかもしれません。
幼いころから父は家にいることはなく一緒に夕食を囲むこともなく、土日に遊園地や動物園、デパートに気軽に家族全員で出かけたことは数えるほどです。罪滅ぼしか旅行にはいっていましたが、いつしか家族で行動するのは母・私・妹の3人でした。家庭のことは母が一人で回してたのですが、一時期、子育てにおいて困難な状況があり父に相談しても「仕事が忙しいので相談されても困る、家庭のことは任せてる」って突き放されたと母は深く傷ついたようです。それくらい分業制だったようです。しかし、父が定年退職をしてから父は家族として何かをしたがるようになりました。これがまた面倒臭い。長い年月をかけて今の形ができているので、今更って感覚は否めません。ということで家庭内では浮き気味な父です。

ただ、このすれ違いのおかげで結婚生活が破綻しなかった一因であると思います。多分、お互いの考え方とか特性とかちゃんと理解したり受け入れたりする時間もなく、老後を迎えたのだと思います。なのでお互いに話し合うとか歩み寄るとかできないみたいです。
若い頃は距離があるから嫌なところを見ないで済んでいたんだと思います。

先日も年賀状をめぐってバトルが起きました。
ここ数年、親孝行の一環として実家のパソコンが壊れた時から実家の分の年賀状を印刷しています。この時期になると実家の年賀状必要枚数や宛先の住所変更、喪中などを知る必要があるので、実家に寄った時に起きました。

昨今、年賀状終いをする方が多くて、実家に届く年賀状にも年賀状出しません宣言をする方が増えているそうです。母は、数年前から年賀状を卒業したいと言ってましたがこの波に乗って卒業したいそうです。というのも病気を患っており終活してる状態であるので、なおさら卒業したいとの思いが強いのです。

母:年賀状をやめたい(※親戚のみ年賀状を出す)

理由
・年賀状卒業を数年前から考えていて卒業宣言をする友達からの年賀状が増えた。
・亡くなる友人が増えた
・形式だけの関係をやめたい
・繋がりたい人とはラインや電話でつながっている
・病気を患っており終活中
・人間関係を縮小してい身軽にしていきたい


父:年賀状は続けたい

理由
・続けたい。枚数を減らすこともあまり考えたくない。

私の感じたことですが父は人間関係を切りたくないのかなって思います。
両面印刷、メッセージなしの方にも一生懸命メッセージ書いて送ってます。
父のスマホのアドレス帳は削除したことないだろうと思うくらい入ってます。
このアドレスの半分くらいは電話番号の持ち主も変わってることでしょう。なので自分から断ち切るのが苦手な人なのだと思います。

このように対局的な夫婦に喧嘩が勃発します。

母:自分の友達には送りません宣言をする。お父さんは勝手にどうぞ宣言。

父:去年送ってきてくれた友達には送るのは当然という考えから去年、母宛にきた年賀状を年賀状リストに入れる。→親切のつもり。

母:母の友達が年賀状リストに入ってることを知り憤る。話を聞いていないし理解してくれないと怒りマックス。勢いに乗って父の送る枚数の多さに呆れ少しは整理した方がいい。過去にしがみつきすぎと指摘。

父:語気荒く、怒りながら「ほっといてくれ」といい自分の年賀状を減らすつもりはないと伝えてくる。

母:私は親戚以外出さないからと再び宣言。

この簡単な年賀状問題、互いの主張の中に小さな蹴りやジョブをお互いに繰り出しているので言い合ってる時間は長い。
たかが年賀状ですよ。二人にとってはされど年賀状なのか。

このバトルの間、私は居場所がないので、お茶を入れてのんびりさせていただこう。しかし、この不穏な空気どうにかしてください。と思うのです。夕方の陽射しを浴びながら、バトルを傍観する時間。不毛だ。
どっちの味方にもつきませんよ。若い頃なら母の味方についてたんですけど、
もう、お互い好きな様にやればいいだけやんと思うのです。
これどちらも正解ですからね。価値観の違いを認めて、お互いの好きなようにするのを受け入れるそれだけで解決だろうと思うです。

しかしどっちも頑固だな。母も母で今年で最後ですって宣言の年賀状を今年出せばいいだけなんじゃないのかって私は思います。父は父でほんとに続けたい関係を見つめ直すのもいい時期なんじゃないの?って思うのです。

まぁ、これも個人の考え方なんでそれぞれの考えを尊重いたします。
結局双方の意見が反映された形で年賀状リストがきました。
お互い何も譲らず当初の主張をそのままでした。ほんと不毛な口喧嘩、いやこれはもしや不器用な夫婦のコミュニケーションの一環なのだろうか。

何事にも真っ向から意見の食い違いから言い合いが始まるのは
愛ゆえか、それとも憎しみなのか。
夫婦のことは夫婦にしかわからないので謎ですが、客観的にやっぱり水と油です。

ちなみに我が家は、お互いがお互いの枚数を申告することになっておりますが夫婦そろってほんとに仲のいい人とか関係を続けたい人に絞られていってますので枚数は減り続ける一方です。我が家において、この件で喧嘩に発展する要素ないです。というか誰に出そうが誰に出さまいが気にならない。

息子に至っては、先生に年賀状を出す課題以外で年賀状出したことないかも・・・
年末年始の挨拶は実際に出会った人だけでいいと言う息子で、
lineなど利用して年始挨拶さえする必要性を感じないらしいです。クールですね。

さぁ、来年こそ実家の親達、明るい穏やかな時間が送れます様に。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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