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真実は簡単には語り尽くせず、表裏いずれもあることを受け止める覚悟ありや?

今日は、京都で35.9℃を記録。いきなり真夏日となりました。家でも妻がエアコンを稼働させてしまい、もう戻れない電気代との長い戦いの火蓋が切って落とされたことを感じます。

さて、……。

私は「ぱやぱやくん」をXでフォローしている。タイムラインに以下の記事を取り上げたポストが流れてきたので、一読した。これは何者かになりたい気持ちを持っている方が多いと思われるnoterさんに響くと思うので、お読み頂ければ幸い。

ご主張は全く正しい。世の人の一面の真実だと思う。ただ、その挑戦が成就するのかと問われたら、時と場合によるとしか言えない。

この点、私は極めて保守的である。それは多分、見てきた世界に負うものが大きいと思っている。

私の友人の何人かは法曹を志していた。バブル景気に世が浮かれている時代、就職戦線は引く手あまたの売り手市場であった。彼らはそれにも関わらず、就職活動もせずに卒業して司法浪人となり、受験を継続した。

そのうち何人かは合格した一方、なお浪人して受験し続ける者もいた。ところが、しばらくして予期せぬことが起こった。

司法試験改革が行われ、受験回数に制限が加わるようになったのである。その回数を使い果たした者は、法曹の夢を諦めるしかなくなった。

これが時期的に就職氷河期とも重なったことは不幸だった。そこからの転身はかなり厳しかったように思う。

「思う」と今書いたけれど、年賀状を出しても返信が来なくなったので、真実はわからない。時代背景から考えた憶測だと言われればそれまでであるが、大外しもしていないと思っている。

「その運命を無視し、諦めてしまったら、自分の人生は空虚なまま終わってしまう」

リンクで引用した「ぱやぱやくん」の記事より

諦めてしまえばやりたかったことは叶わない。しかも運命は、いつまでも待ってくれない。一期一会であって熟慮する時間がないことも珍しいことではない。時には走りながら考えねばならないことすらある。

熟慮の末に後顧の憂いを断ち切って、一心不乱に取り組むことで運命を我が手に掴みやりたかったことを現実化できれば一番よい。でも、ここまでロイヤルストレートフラッシュにカードがそろうことはまずない。

やりたいことの実現に向けて第一歩を踏み出すことは現実化のための必要条件ではあるが、第一歩を踏み出した人間が皆成功するだろうか。第一歩は十分条件とはならないと考える。

9回裏ツーアウトランナー1、2塁というケースにおいて、ダブルスチールを仕掛けて成功し、動揺した投手から適時打を打って逆転サヨナラに持ち込む。これはできたらすごいけど同じようにやったチームが皆成功するとは思えない。

こんなことを考えると、十分条件となるのはおそらく条件として個人が一つ一つ達成してクリアできるものばかりではないのだろう。そして、あまり好きではないけれど、やはり運の要素抜きには考えられまい。

だからこそ、現実化できなかった時の個人的な気持ちの整理と、日々食べるものにも事欠く状況まで堕ちないためのセーフティネットが必要になると思っている。

養う家族の存在、やむにやまれぬ挑戦心の強さ、失うものの有無等を総合勘案するのは、各個人の判断。これを誰かのせいにしたい気持ちを抑えられそうにないならば、やめておくことをお勧めする。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。