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地球温暖化に対する取り組みと応用行動分析(ABA)

さすがに最盛期の暑さに比べると涼しくなっていることを実感します。それでもエアコンを停める勇気はまだ持てていませんが。

さて、……。

先日、以下の記事を書いた。

しかし、この記事は前後のものと比較してあまり読まれていない😢。明らかにビュー数が少ないのである。

ABA(応用行動分析)があまり耳慣れないものだからかなと思いつつ、この技法は知っておいて損はないと思っているので、もう少し話を続けてみたい。

ABAは、行動変容に広く使える技法である。望ましくない行動については弱化することで減少または消去し、望ましい行動については強化することで増加あるいは定着させるのにかなりの効果を発揮する。

直前の行動に対して快刺激を与えればその行動は強化される。逆に直前の行動に対して不快刺激を与えればその行動は弱化され、場合によっては消去される。簡単に言えばそれだけである。

ただ、ABAにも構造的な弱点がある。お分かりになるだろうか。

もしかしたらお気づきかもしれない。直前の行動に対して快刺激或いは不快刺激を与えられないと行動を変えられないのである。例えば、すぐに褒められる或いはすぐに痛い目を見るのでないと行動は変わらない。

具体的に、例えば禁煙はそのままだとABAでは達成が難しい。

タバコを吸っていない(前提条件)
タバコを吸う(行動)
気持ちが落ち着く(結果)

ということを考えれば、喫煙はものすごくABA的視点から見ても強化されやすい行動であることが分かる。逆に禁煙させるためにはどうするか。

これについては、例えばニコチンが体に入ると気分が悪くなる薬を飲ませるというのがある。こうすることで、以下のように変わる。

タバコを吸っていない(前提条件)
タバコを吸う(行動)
気持ちが悪くなる(結果)

これにより、禁煙に向けた行動を促すことができる。

基本的に、行動した結果として自分に具体的な刺激が与えられることで行動変容がなされることになる。逆に言えば、この刺激の方向性で行動を変えられるのかが決まってしまうのである。

このようなことを知れば、地球温暖化に向けた行動をABAで強化するのって、かなり難しいことが分かる。ガソリン車の運転を抑制しても、地球温暖化が止まったかを体感できず、刺激がないからだ。

ただ、それぞれ個別の取り組みを抽出し、その行動をした者に対して、快刺激を増やして取り組みを強化することは可能。だから、そこから始めなければならない。

でも、個別の取り組みって具体的には何か、どうやって快刺激を増やすのかを明らかにして広めていかないと、実行は難しい。

とはいえ、必要であることは明らか。国連レベルで着手してもらいたいと私などは思っている。壮大過ぎるけれど、国土が沈みかけている国がある。やらない理由はないだろう。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。