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学歴はオールオアナッシングではないだけ

自分の目の前のことばかり考えてはいけないなあと思いつつ、余裕もないしと自分に言い訳。よくないですねえ。

さて、……

「社会に出れば学歴なんて何の意味も持たない」

よく言われる言葉の1つだと思うが、これは明確に「No!」である。
そうあって欲しい願望ではあるけれどw

そう言うと「有名大出でも昇進できていない人はいくらでもいる」という反論がありそうだけど、それは最初の「何の意味も持たない」こととは直結しない。申し訳ないけれど、ここはもう少し詰める必要がある。

私が前から繰り返し申し上げていることなのだけど、高学歴者はまず「努力できる才能を持つ人材」である。

そして、元々世の中の事象に興味を持ち、それを根底から理解することにその「努力できる才能」を生かしてきた。ここがスポーツ選手とは異なるところ。

従って、少なくとも会社が企業活動を進めるにあたり、或いは国家が国の運営を行うにあたり、目の前の課題について最初に原因を探ろうする際に、そういう能力と思考パターンを持ち合わせている人材を採用したいと考えるのは当然の帰結となる。

採用という最初の関門を通りやすくなる点で、既に学歴に「何の意味もない」は「偽」であることは明らか。

もちろん、有名大出でも皆が昇進していないのはご指摘の通り。でも、最初のチャンスが回ってきやすいという実態がある。組織の花形部署への異動や海外留学の機会が、勤務先で誰に回ってきているのかを考えて欲しい。

これは、人事担当者の立場に立ってみれば分かる。人に何かをあてがうに当たっては、それなりに理由がいる。勘と経験と度胸ではないのである。

部門の長や役員から「なぜ彼(女)を?」と問われたら、答えられなければならない。特に留学については若手のうちに行われることが多く、かつ多額の費用が掛かる。

費用を掛けるに値する根拠の1つとして、努力できることは大切であり、かつそれを実績として示せる学歴はやはり意味がある。

もちろん、ある程度社歴が積み重なってくると、その人の人となりというのが知られるようになってきて、有名大でであってもキャラクターによってはマネジメントには不向きと判断されることがある。

一方で有名大出ではなくても、こういう分野には秀でていると評価されて上に引き上げられることもある。

この会社生活も中盤以降の部分だけを切り取って「社会に出れば学歴なんて何の意味も持たない」と言うのは、やはりちょっと無理がある。せいぜい「絶対ではない」くらいではなかろうか、と思う。

なお、タカラジェンヌやスポーツ選手でも、その努力できる才能を生かして資格取得等を行い、華麗な転身をしている方がそれなりにいることを申し上げておく。

お読み頂き、ありがとうございました。

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