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X(旧Twitter)での無料漫画の背景を知っているだけに思うこと

今日は曇りがちでした。もしかしたら雨が降るかも……と恐れていましたが、霧雨っぽい状態にはなったもののそれまででした。おかげで洗濯物はよく乾きました。

さて、……。

私はX(旧Twitter)のaccountも持っている(⇒ https://x.com/rikudou_tsuji)。専らnote記事の宣伝用として使用しているだけだが、最近、自分がフォローしていない人の漫画ポストが、タイムラインに多く流れてくることに気付いた。

Xのポストでは、通常は1ポスト(旧tweet)で最大4つまで画像を添付できる。従って、漫画も4頁分まで添付される。でも大抵の場合、それだけでは収まらない。

そのため、投稿者(漫画の作者)は連続ポストで一定のストーリーを語り切れる部分まで表示、「続きはAmazonでご覧下さい」という流れが多い。

この「続きはAmazonで……」というのをクリックすると、意外と無料の場合が多い。昔はここでしっかり購入を求められたものだけど、昨今ではそうならないケースが増えたように思う。

結果として、無料でかなりの内容を読めてしまう。場合によっては結末まで全部無料ということすらある。

この事実を以て、漫画の作者が篤志家であると思うのは正しくない。これはAmazon Kindleのビジネスモデルを上手に使っているだけである。

Kindle出版をすると、本の売価の35%か70%を作者は手にすることができる。一冊売れるごとに自身が値付けした額の35%か70%を得られるのだけど、無料本の場合、当然そちらは0円となる。

でも、Amazon Kindleではもう一つの収入源がある。それは、読まれたページ数に応じた支払いを得られるということ。

この「ページ数に応じた支払い」のレートは変動するし、昨今は低下傾向にある。でも、漫画の場合は小説等に比べて一般的にページ数が多くなる。そのため、結果としてより多くの報酬を得ることができる。

売ることにこだわるより、読んでもらうことで収益につなげる方向にシフトしているのを改めて感じるし、その方が賢いと率直に思う。

ぶっちゃけ、無料だからダウンロードし、その後パラパラと流して観る人も多いだろう。でも、それこそが作者の意図することなのである。

有料にしてそこで購入をためらわれるよりも、無料にしてダウンロードを促してパラパラとでも観てもらえばそれが収入に直結する。これはそういうビジネスモデルなのである。

実利を基準にすると、この方が勝つケースが少なくない。クリエイターの端くれの爪の垢である私としては、他人事とはいえ忸怩たる思いを抱くのも事実。でも、如何とも成しがたいのが世の現実である。

お読み頂き、ありがとうございました。

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