親のバイタル状態の通知に気が沈む
雨、予報通りでした。さすがだと驚嘆しています。
さて、……
老人ホームにお世話になっている母。健康診断シーズンを迎えつつあるところ、母の体重が減少しているとの報告があった。
「毎週往診してもらっている提携医療機関の医者に診てもらいますか?」と問われた。
老人ホーム側としては、自分達がしっかり見守りしている証を示したとも言える。そのこと自体は、とてもありがたいこと。
問題は、この手の通知を受けた家族としてどう対応するかということである。若い我々と異なり、すぐ検査し、出た検査結果に基づき速やかに手術・投薬開始とはいかないからだ。
老人は、老いている人である。当たり前のことを言うなと怒られるかも知れない。でも、老いているとは端的に体の機能が衰えていることを意味する。皮膚は張りを失って皺が寄り、臓器も長年の使用でくたびれている。
そういう状態の身体で手術を受けることには、結構な体力消費を伴う。子どもの頃は、まさに旺盛な生命力で手術で負った「傷」を速やかにリカバーできるのだけど、加齢と共に段々それが遅くなる。
老人の場合、最悪手術を受けなかった方が良かった、分かりやすく言えば余命が長かったということもあり得る。つまり、手術にはリスクが伴うのである。
実は、以前も母の体調について報告を受けたことがある。その時も結局「様子見という放置」をすることとなった。
前提となる検査が体力的に結構キツいものであったからである。なお、その検査のキツさは、私自身が身を以て知っている。
今回のものも、血や採取物を調べるところから始めるつもりであるが、それでハッキリしなければ検査を行うかどうかを決めなければならない。
この決断は、必ず最後は家族にお鉢が回ってくる。医師も老人ホームのスタッフも、決して決めてはくれない。
「どうされますか」と聞かれても、医療の知識のない私たちでは確信を持てない。ただ、私たちの決断は確実に母の生命の長短に対しある程度の影響を及ぼすことだけは分かっている。
介護施設に預けていても、こういう心理的な負担は決して軽くならないことについて、知らない人が意外と多いように思う。
ゴールデンウィークが明けて、母の検査日程が決まっていくことだろう。結果次第で次の選択を求められるのは必至で、やや気が重い日々を過ごしている。
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