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武力行使前には、終わり方まで見通す必要があることを痛感する

今日も穏やかな秋晴れでした。私は一度起きたのですが、また寝てしまいました。おかげで疲れの抜けも9割程度まで回復です。

さて、……

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ共和国の東部・南部の4つの州をロシアが併合すると定めた「条約」に署名した。

ウクライナに対するロシアの侵攻が、このような形を取ったところで正当化されることはあり得ない。そもそもロシアの侵攻意図が未だに腑に落ちない状態である。

ロシアは世界で一番広い国土を有する国。それでもなお他国の領土を欲する理由が、私には全く分からない。

現有の領土では何が不足するのか。そして、自国だけではその不足を本当に補えないのだろうか。まずはそちら側の検討をするべきだろう。

確かロシアは2月に攻撃を始めた頃に「ロシア、そして国民を守るにはほかに方法がなかった」と言っていた。この理屈が既に理解不能だったが、それを丸呑みするとしても、いきなり武力に訴えるのはやはりおかしい。

まずは、要求事項を伝えそれについて交渉する。それが当たり前の国際常識である。いきなり武力攻撃すれば、世界から非難されるのは明らか。そうであれば攻撃に踏み切る理由は本来的にないはず。

今回の併合対象となるウクライナ東部には、親ロシア派の住民も多くいる。ロシアは、彼らをウクライナ軍の攻撃から守るというのも攻撃の理由に上げていた。でも、ウクライナ軍がロシア系の住民に対し何か攻撃をしていたのだろうか。これは寡聞にして知らない。

仮に、そのようなことがあったとしてみる。でも、それならまずは事実を示してそれをやめろとウクライナに対して伝えるべきだったという結論に至るのみ。やはりいきなり攻撃してよいとはならない。

まして併合までしてよいという理屈は、どう考えても飛躍がある。親ロシア派住民を守る方法はいくつもあるはずで、併合を選択するには余程の理由が必要となるからである。

この他、かつてソビエト連邦の一部だったウクライナが親欧米路線を取り、ロシアがそれを脅威に感じていたというのはある。これは心情的には若干理解する。

しかし、冷静に考えれば欧米側にロシアと軍事衝突を起こす必要性も利益もない。それが分からずに本当に攻め込まれると思っていたのであれば、それは国歌としての冷静な判断とは言えまい。

以上のことを考えると、疑心暗鬼に駆られたドラえもんのジャイアンが急に暴れ出して「お前のものは俺のもの」と言い出したようにしか受け取れない。急迫不正の侵害などあったとは思えず、「正当防衛」は成り立たない。

ただ、現実には戦闘が今も続いている。平和を望む世界の多くの人々が、固唾を吞んで成り行きを見守ることしかできない状況がまだまだ続くことになる。終わり方を十分に考えなかった武力は、やはり行使すべきではなかったと、改めて感じる。

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