見出し画像

天皇の権威の否定はかえってややこしい状況を招いたと思料

今日、会社の部下から「インフルエンザに罹患した」旨の連絡を受けました。どうもお子さんから感染したようで、家庭内感染の典型的パターンのようです。

新型コロナ、インフルエンザ、いずれにせよウイルス対策でやるべきことは決まっており、換気の実施・物理的な接触と日用品の共用回避をお願いしました。奏効することを願っています。

さて、……。

もうすぐ12月8日がやってくる。この日は、太平洋戦争開戦の日である。終戦記念日に比べて意識されないけれど、この開戦から3年8カ月を経て日本は負けた。

ここで、太平洋戦争で負けたこと、ポツダム宣言を受諾したことは間違いない事実。しかし、中国にいた日本軍はしばらくそのことを理解できなかった。

というのは、中国では日本が多くの地域を占領したままであったし、何かの戦闘で大敗北を喫したこともなかった。当時はインターネット等存在しておらず、太平洋で敗戦が続いていたことを知る術もなかった。

この状況において敗戦の事実を理解し、直ちにそれを受入れられなかったのはむしろ当然だったと思う。

だから終戦の玉音放送の後に陸軍が大きく心を砕いたのは、中国に派兵された日本の各師団が大人しく武装解除に応じてくれるかということであった。何を言っている! と抵抗されてもおかしくないのである。

ここで、天皇の御意志であるとのひとことが大きな効果を発揮した。現人神である天皇の御意志であるということで、中国にいた日本軍の武装解除は当初恐れていたよりもはるかにスムーズに進んだ。

左系の人達は、天皇の存在を否定にかかる。何も力がない一個人として扱おうとする。しかし、それは多くの日本人が持つ認識とはズレていると言ってよい。

そのズレがどこから来るのかを考えると、天皇という「権威」に対する認識に帰結する。これまで三つの幕府が存在したけれど、いずれも朝廷に従う立場を崩さなかった。それも当然で、征夷大将軍は天皇に任じられる職位だからだ。

政権を担う側は、自分の持つ物理的な力に加え、天皇の権威を戴くことで政権の正統性を獲得した。このことを考えると、左系の人達はこのような歴史に学び、権威もただ壊せばよいものではないことを知るべきだ、ということになる。

何となれば、太平洋戦争後の日本の武装解除においても、天皇の権威が力を発揮したことは事実として受け止めねばならないからだ。

もし天皇の権威が一顧だにされなかったとしたら、どうなっていただろう。おそらくは各師団が勝手に判断、更に牽強付会を行って、易々と武装解除には応じなかったと考える。

その結果、実際よりもややこしい状況、日本がより損を被る状況に陥っていたことは想像に難くない。権威も使いようなのである。

この点、忘れられがちなことだと思うので、取りあえずnoteに記載した。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。