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休業要請を受け入れた人へのお金の出し方にも美学が欲しい

政府は、休業要請に応じた商業施設等に1日20万円を上限に協力金を支払うと決めたとのこと。

個人として1日20万円入るのだったらかなり太い。しかし受け取るのは商業施設である。商業施設規模で20万円となると、その価値はどうだろう?

商業施設であれば、防災・防犯にもそれなりにお金が掛かる。この手の設備(火災報知器、監視カメラ、警備員等)は、一時的に止めるのには向いていない。その運営費は間違いなく掛かる。

次に、ビル管理に関わる電気・ガス・水道・電話・衛生清潔等の費用(避難誘導灯の電気まで消せない、空調を完全には止められない、最低限の清掃・ゴミ収集は必要、等)も掛かる。

更に、都市計画税・固定資産税相当分等も日割りで考えなければならない。これらを賄うと、どれくらい残るだろうか。もちろん、施設毎に状況は違うとは思うものの、足りないところも多いと思う。

なお、これらの中に店員さんの給与は入っていない。それは雇用調整助成金で対応することになるのだろうけれど、1日上限15,000円となっている。

満額支払われたとする。週休2日で計算するとざっくり33万円/月になるけれど、本部スタッフといった間接部門の給与等を考えると、企業全体としてはやはり足りない場合が多いだろう……と考えると、十分とは言えないと感じる。

昨年の特別定額給付金についてもそうなのだけど、どうもお金の出し方に美学を感じない。大盤振る舞いできないのもわかるのだが、ボチボチ感が漂うと、受け取ってもお金を遣うマインドが守りに入ってしまう。

日本って、こういう時のメンタルの持上げ方が下手だなあと思う。普段から悲壮感を漂わせて我慢ばかりしていると、それが習い性になってお金の出し方にも影響してしまうのだろうか?

切羽詰まっている人達にとって、確かにお金は必要。そして、それに加えて困った時に必ず助けてくれるという安心感も欲しい。申請から時間が経ってもなかなか振り込まれないという苦情も聞くが、遅配欠配は論外である。

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