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最低賃金上昇で経営が厳しくなるなら

既報の通り今日はお休みしました。酷暑でもあり、適宜お休みしながら働くことも「命を守る行動」の一つだと考えています。

さて、……。

最低賃金が上がるらしい。

最低賃金 全国平均で初めて時給1000円超に 物価上昇踏まえて | NHK

自分が大学生の時にアルバイトした郵便局での時給が850円だったことを考えると、30年以上を経てまだこの水準か……というのが正直な感想。昨今の物価の上がり方を見ると、これでも生活は厳しいと感じる。

時給1,000円ということは、週40時間労働で40,000円。1ヶ月22日働くとすると176,000円の収入ということになる。ここから、国民年金保険料16,520円と国民健康保険料(市町村や制度によっても異なるらしいけど仮置きで)15,000円を支払うことになるだろう。

これだけでも144,000円程度に目減りする。家賃を引けば風呂なしでも5万円は珍しくなく94,000円。ちなみにお風呂屋さんって東京の場合520円なので、週6日通うと12,480円となって81,000円になる。

実は、所得税について源泉徴収されていると、後で確定申告すれば戻る分があるとはいえ81,000円よりも手取りは少ないかもしれない。更に、電気・ガス・水道代・格安SIM代を見積もって引くと70,000円が残るかなあくらいになるだろう。

これで、衣食に加え教養娯楽費、医療費、交際費を賄わねばならないが、1日あたり2,300円以内に抑えないと成り立たない。この生活は、本当にカツカツで潤いがない(私自身、学生時代にその経験があるので、個人の実感を込めた感想)。

まさに「健康で文化的な最低限度の生活」を意識するレベルなのだけど、これについて中小企業の経営者側からは「きつい」という声が上がっている。更に、リーダー的な社員の給与も据え置きにはしづらくなるため、それも含めて経営を圧迫するらしい。

これはもう、まだ会社が回っているうちに会社を売却するか清算するしかないのではなかろうか。きつくて経営を成り立たせることができないのであれば、できる人に代わってもらう。それが本来のあり方ではないかと思う。

発注者が値上げを認めないとよく言うけれど、上げざるを得ない理由をきちんと説明しているのだろうか、同業他社がやっていけているのであれば、コストアップ要因を洗い出すか、そこに事業譲渡するか等も考えるべきではなかろうか。

中小企業の経営者に厳しい言い方になってしまったけれど、最低賃金が上がっても労働者の生活が厳しいことは上で縷々述べた。やはり収益を上げる方向に舵を切って取り組んでいただきたいと心よりお願いする次第。

お読み頂き、ありがとうございました。

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