見出し画像

強引な夏の訪れにもめげず、母を訪ねて300㎞超

今日は暑さに見舞われながら帰省。でも帰省先では、昼に結構な雨にも襲われる最悪の状況となりました。あなたの街のお天気はいかがだったでしょうか。

さて、……

コロナ禍で、母の入居する老人ホームでは長らく家族による面会を取りやめていた。今月初旬からそれが解禁となったため、久々に母を訪ねることとした。

もう少し早くに、とも思ったのだけど、姉との日程が合わず今日までずれ込んだ。これはやむを得ないことである。

姉弟がバラバラで行けばよいとのご意見もあるだろう。それは正論。しかし、認知症の進んだ母とマンツーマンで会話するのは、かなりシンドイ。

ぶっちゃけ、母の話す内容が何を指しているのかが即座に分からないことも少なくない。2人でその発言の意図を相互に確認し合って、初めて理解できることもある。

もちろん、それでも理解できないこともある。こういう場合に、理解できない自分が悪いのかも、と考えがちになるのだけど、そうではないことを確認するうえでも、2人での対応は有効かつ必須となるのである。

コロナ禍自体は現在も続いており、面会時間も20分に制限されている。このことが介護家族の精神衛生にも貢献しているなど、誰が想像できるだろう。

唐突だけど、アニメ「鬼滅の刃」で用いられる「全集中」という言葉。一世を風靡したが今ではすたれつつあるように感じる。

しかし、介護家族は老親が何を言っているのかを理解するために、まさに全集中しなければならない。エンドレスや長時間の対応は消耗が激しく不可となる。

いざ対面してみたが、相変わらず母の言っていることはよくわからない。老人ホームで何とか生活できていることには感謝していた。そして、親として我々に何もしてやれないことを申し訳なく感じていることも分かった。

ここで何もしてやれない理由として「自分の身体が思うように動かない」というのは分かるのだけど、「お金もないし」と言ったのには驚いた。お金を使わなくなって久しいが、それでもお金にこだわりがあるようだ。

そして嚥下障害対策の流動食についてはかなり不満があるようで「あなた達はキチンとしたご飯が食べられてうらやましい」と言った。

最後に姉に対して「○○子さん」と呼びかけたのだけど、それは叔母の名前。もしかして母は娘と妹が混同しているのかも知れない。

面会時間はほぼ母の独白で終わった。部屋を辞去する際に「また来てね」と何度も言ったので、1人で寂しいと感じていることは分かった。しかし、そうしょっちゅう帰省するわけにもいかず、せん方なしである。

相変わらず気が重い訪問であったが、無事に終えてホッとしている。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。