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共同親権を盛り込んだ民法改正案が衆院法務委で可決、本会議へ

私の通勤路に限った話で申し訳ないのですが、桜の花は何とか今日までもちました。木によっては葉が出始めていますが、花としてはまだ見られる状況です。今年は長く楽しめたのでよかったですね。

さて、……。

実は共同親権に関わり、話がタイトルのような段階まで進んでいるのを知って驚いた。自民党の裏金問題に世間の注目が集まる陰で、ひっそりと議論が進んでいたという印象を受ける。

これについては、自身の情報収集の仕方に問題があったのかも知れない。その点は素直に反省が必要だと思っている。

共同親権の話は、基本的に子どもがいる夫婦の関係が破綻した後のことを定めるものだと認識している。これまでは単独親権しか認められていなかったところ、離婚時の話し合いで共同親権も選択可とするもの。

この法案に反対する人は

  • 夫のDVから逃れるためにやっとの思いで離婚したのに、元夫と話し合って親権を行使するなどあり得ない。

  • 養育費を支払わなくても子育てに口を出せるのはおかしい。

  • 夫婦仲が悪いから離婚して子どもに影響が出ないように頑張ったのに、また争う姿を見せるのは子どものためにならない。

等と主張する。

お気持ちは分かるのだけど、いずれも「だから、共同親権はダメだ」という主張に繋がるロジックとしては弱いと思っている。

  • 夫が子どもに対してもDVをしていた、或いは今後するのかが分からない。

  • 養育費支払いの有無は親権行使の要件ではない。

  • 夫婦の不仲は夫婦間の問題であり、お互いに理性的に話すよう努めるべき。

と言われたらなかなか反論が難しい。

付け加えると、幼い子どもが母親の交際相手に虐待される、最悪死に至る事件も少なからず起こってきた。一概に母親が一緒だから大丈夫とは言い切れないと考える。

何となく世間の女性を敵に回しそうなのだけど、私の共同親権に対する考えの基本は「肯定者も否定者もそれぞれ都合のよい部分だけを見て結論を出しているように感じるが、それは不適切である。ゆえに、この生煮え状態で決めるべきではない」ということ。

夫はひどい人だから子どもにもひどいことをするはずだ、というのは違う。学校のイジメで、イジメる側が誰にでもイジメ行為をするのかを考えれば分かる。人によって対応を変える方が圧倒的に多い。全方位にイジメをする人間はいない。

人によって態度を変えるのは本来宜しいことではない。でも、それがあるのが現実。

夫婦間の話と親子間の話はあくまでも切り分けて議論する必要がある。それを混ぜて考えると正しい結論を導けない。現状がそのように手順を踏んで検討してきたとは考えられない以上、もっと時間を掛けて取り組むべきと考える。

なお、共同親権について夫婦間で話がまとまらなければ家庭裁判所に判断してもらうというのは悪手である。成年後見制度における家裁の無責任ぶりを見れば、とても妥当な結論を導いてくれるとは思えない。

面倒だしイヤなことであっても、話し合って解決していくのが民主主義の根本だと考える。ただ、本人がどうしても会いたくないなら代理人を立てられるようにすべきであり、その代理人を立てる費用の負担については国が助成する制度をセットにすべきだとは思う。

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