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Kindle本に関わる数字の受け止めについて

新しい自転車で風を切ると膝が冷えて痛みました。春は未だ遠かりきです。

さて、……

1月頭のKindle本出版に合わせて、以下の記事を書いた。

意外に読まれた記事だったので、もう少し深掘りしてみることとする。

その前段として、約1世紀前の科学者:寺田寅彦の文について言及した記事を引用しておきたい。彼の関東大震災における朝鮮人虐殺に関わる文は、極めて示唆に富んでいると思っているからだ。

Kindle出版で、自分の印税収入は〇万円だとして勧めてくる人がいる。正確な数字は分からないのだけど、仮に5万円として以下考えてみる。

基本的に7割が印税だとすれば、売り上げは5万円÷0.7≓71,430円、1冊500円とするとザックリ140冊は売れている計算になる。基本的に売れ行きが伸びる方向のはずだけど、それは考慮せず現状維持とする。

それでも、年間で1,680冊売れている計算になる。出版しているのは複数冊だと想定し、仮に10冊だとすると、168人がコンプリート……は無理としても、少なめに見積もって1割程度が実際そうしているものと仮定する。

そうすると、年間で16人くらいはその著者の本をコンプリート購入していることになる。では、年間で16人、Kindle本の売れっ子著者が出てきているのかを考えると、実際はどうだろうか?

私の体感では、そこまではいかない印象。しかも、この「Kindle出版を勧める人」は複数いる。となると、本当はもっとたくさんの売れっ子著者が出てきていても良いこととなる。

もちろん、読んだだけでそうなれるわけではないだろう。読んで体得し実践し血肉に染みこむまで努力しなければ、その域には達しないのかも知れない。

でも、そうだとすれば、軽々に人に勧めて良いのだろうか? という疑問が脳裏に浮かぶ。

実は、今回の計算、私的にはかなり優しい側でやっていることにお気づきだろうか? 印税収入が5万円よりも高いと述べている人もいるし、本の値段は500円ならやや高めであるため、買った人数が少なめになる。

しかも、売れている冊数も丸めて少なめにしている。加えて、コンプリート購入した人でカウントしている。これは優しいと言って良いだろう。

ここへの反論は、慎重にしないと辛くなる。一冊読んだだけではダメなのか? という疑問を惹起するからである。もし、一冊でも読めばOK!だとすると、売れっ子著者の数は更に多くなっていなければつじつまが合わない。

Kindle出版を勧める人の成功は微塵も疑っていない。ただ、n=1であればそれはエピソードである。あまり多くないのであれば、そのノウハウ伝授がうまくいっていないことになる。ここを改善するブレークスルーがあるならば、それは素晴らしいことになると思う。

皆がhappyになれるように、更なる精進をお願いしたい。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。