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定年間近の私から新入社員に贈る2つの言葉

今日は、シャツ一枚で外に出られる陽気となりました。恒例のスーパーへの買い出しでは、Tシャツ一枚の人まで見掛けて驚きました。皆さん意外に気温の変化に敏感なのですね。

さて、……。

明後日から新年度が始まる。会社で新入社員を迎えるにあたり、定年間近の私から新入社員に贈る言葉を2つ選んでみた。

和光同塵

入社後の研修を終えて職場に配属される。職場で実際の業務を経験しながら社員として一人前に成長してゆく。

一般的な日本の会社生活は、こんな感じで始まる(と思っている)。

でも、実際に職場で働き出すと「あれ、何か違う……」と思うことが出てくる。環境が変わるのだから、それは当然とも言える。

しかし、それを直ちに口に出すのはちょっと待った方がよい。

もちろんそれが非道徳的なこと、反社会的なことならば待つ必要はない。堂々と主張すべき。でも、企業も利潤を追求する社会的な存在である。よってその活動において不合理なこと、コンプライアンス違反事案はそう多くはない。

(本当は「ない」と言いたいのだけど、街路樹を薬で勝手に枯らした企業もあるし、自社製品に健康リスクがあるのに直ちに対応しなかった企業もあるので、そうは言えないのが残念)

だから、不合理だと思ってもしばらくは教わった通りにやってみることを勧める。というのは、続けてやっている内に、そのやり方の何がどう不合理なのかが具体的に見えてくるからだ。

残念ながら、新入社員はあらゆる経験「知」が足りない。それを蓄積して(できれば)こうすればよいを思いつけるまでは雌伏の時だと思ってやり過ごす。和光同塵というと言い過ぎかも知れないが、しばらくは周りに合わせていかざるを得ない。

オジさんの私から言わせると、今のやり方もかつての誰かがそれなりに考えて決めたもの。その際に合理的であると判断されたからこれまで採用されてきたはず。それを個人の思いつき(失礼)だけでは動かせないということ。

あなたが経験知を基に更に合理的なやり方を思いついたら、それをわかりやすく説明できる資料をと共に上長に掛け合う。それが正しい改善方法であり、その時まで力を蓄えて欲しい。

嚢中の錐

新入社員研修では、いわゆる同期と共に過ごすことになる。同期は仲間でありかつライバルでもある。研修でのグループワークで課題をこなしていくことがあると思うが、内心で舌を巻いてしまうほど「コイツはできる」と思う人がいるはず。

でも、焦る必要はない。まして妬んだり嫉んだりするなど論外である。まだ先は長い。少なくとも新入社員の1年でその後の会社人生が決まってしまうことはないから安心して欲しい(犯罪は別)。

地力を蓄えて、自分がこの会社のどの分野で力を発揮できるか、能力を生かしたいかを考えてその方向で努力する。そうすることであなたの能力は磨かれ、研ぎ澄まされていく。

そうすると錐が袋を突き破るようにその努力が誰かの目に留まるようになる。そうなればしめたものである。

なお、優秀な同期は、それなりの敬意を持って付き合っていけばよい。優秀な同期は得がたい存在であり、そういう人と出会う運に恵まれたことを感謝するくらいでちょうどよい。

以上の2つの言葉をお贈りさせて頂く。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。