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こういう時には意識されない東京都の島

5月末まで緊急事態宣言の延長が決まった。こんな時には誰も意識しないかも知れないのだけど、かつてクリント・イーストウッドが監督となった映画『硫黄島からの手紙』の舞台になった硫黄島も東京都である。

従って、硫黄島も緊急事態宣言がなされていることになる。但し基地関係者以外の民間人はいないので、あまり影響は受けないのかも知れない。飲食店もないし、劇場や商業施設もないのだから。

島に駐在する自衛官が、緊急事態宣言を受けてどのように行動を変容しているのかについては、正直不明。でも資機材の搬入時には、当然防疫を意識してはいるだろう。

考えても仕方がないのだけど、彼の地で戦死した英霊は、この状況をどう思っているのだろうか? そして、彼らが守りたかったような日本になっているのか? を聞いてみたい気がする。

STAY HOMEと言われても、硫黄島には英霊がSTAYする家はない。慰霊碑はあるらしいが、そこではいかにも狭い。そもそも彼らが本当にSTAYしたいのは、故郷の実家だろう。

ところが、緊急事態宣言により「都道府県間の移動は極力控える」ことになっている。軍人は規律の重視を旨とする。緊急事態宣言のようなお触れが出されたら、ジッとこらえて島内に留まるだろう。

もちろん、これは私の妄想である。でも妄想なりに、日本のために戦い命を落とした英霊がもしかしたら草葉の陰でそのような境遇に追い込まれているのかも……と考えると、それは気の毒だと心から思う。

「誰か故郷を想わざる」という戦時歌謡曲がある。哀切を伴う古賀メロディと相まって愛唱されたこの歌を口ずさみつつ、戦地の極限状態を耐え忍んだ英霊がいたことを、我々は忘れてはいけないと考える。

それを根拠にするのはやり過ぎかも知れない。でも、ゴールデンウイーク中の人の移動は、昨年よりもかなり増えたという実態がある。

それぞれに理由があるのは理解する。それでも新型コロナウイルスとの戦いは今も継続中である。自粛疲れを言い訳にせず、謙抑的に振る舞うべきだろうと考える。

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